概要
伝承学者を目指す青年 宮森 遼一(みやもり りょういち)は、大学を辞した後、秘密結社 九頭竜会(くずりゅうかい)に入会する。
結社への入会から半年ほど経ったある日、宮森は特別な儀式に招待された。そこで宮森が見たモノとは……!
邪神復活を目論む魔人達との戦いを描くクトゥルー(クトゥルフ)グランギニョル(残酷劇)、ここに開演!
帝居(ていきょ)地下で繰り広げられる狂気に満ちた儀式。
そして、その儀式を主催するのは……神日本帝国皇太子 瑠璃家宮 玖須人 親王(るりやのみや くすひと しんのう)!
全ての始まりの第一章!
宮森のもとに現れた不可思議な訪問者。
その正体は……邪神召喚儀式を取り仕切っていた宮司とその弟君
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!モダンエイジクトゥルフを愛するすべての人へ
私は一体 何を目撃してしまったのか…っ!
クトゥルフ神話を題材とした未知なる物語!
圧倒的文章力、表現力、一つ一つの言葉選びに作者さんの深い知識を感じさせる洗練された作品です(*゚▽゚*)
しかして、では読みづらいかと言われれば全くそんなことはありません!懇切丁寧にも各単語の注釈が織り交ぜられ、構成がとてもわかりやすいのでスラスラと読めてしまいます!
しかし読めば読むほど不気味でおどろおどろしく、まるで自分がその場にいるような感覚になっていき……_:(´ཀ`」 ∠):
洗練された怪奇小説がお好きな方は是非一読ください!絶対に損はしません!
2024年6月23日
序幕&第一章を読み終…続きを読む - ★★★ Excellent!!!混沌は、嗤う異魚と共に
クトゥルフ神話、ディープワン、深きものども。
この単語に反応した人は、多くは語りません。本作へどうぞ。既読者がアレコレ言うよりその方が楽しめると思います。
おお、いと貴きラブクラフトよ!ラブクラフトを讃えよ!
と毎朝太陽礼拝している信者の方は下がるSAN値も無いでしょうから本作へどうぞ。どうせ言わんでも突撃するでしょうが。
さて、レビューですから上記2つに当てはまらない逸般人にまだ成ってない一般人向けへやってみようと思います。無論、ネタバレ無しで。
本作は大正時代にクトゥルフ神話をブチ込んでコズミックホラーとかいう正気を失いかねないコンクリートミキサーで撹拌した作品でござ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!邪神舞う クトゥルー演劇 七変化
さぁさぁ紳士淑女の皆様、紳士淑女と呼ぶには若すぎるお坊ちゃま方お嬢様方も、今宵紹介いたします演目(物語)は、もう一つのあったかもしれない日本を舞台に邪神や邪神の子供たちや若き純真な青年が活躍する舞台劇となっております。
サテ邪神とは何なのか。それは20世紀の亜米利加で活躍した小説家・HPL氏の作中で頻繁に取り上げられた、宇宙的存在でございます。皆様お馴染みの、海底に眠るタコの頭を持つ神様の他に、時空と次元を超える門にして鍵であるにもかかわらず子沢山な神様や無数の化身と姿を持つ厄介者など、人間様にはどうにも手に負えない存在たち――それが邪神でございます。
え、邪神が登場するから怖そうだっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!きっとあなたをみたしてくれる
夭折の奇才、
H・P・ラヴクラフトが残した宇宙神話の残滓はクトゥルフと呼ばれる。
彼の狂気は死後に蔓延し、
人々の脳裏に染み付いた病巣のように今も感染拡大を続けてる。
この神話体系を語る上で欠かせないのは、無限に広がる特性だ。
生みの親であるラブクラフトはクトゥルフの呼び声であるが、
その到達者ではなく、また完成を以って世に送り出したのではない。
ラブクラフトと幾人かの友人が創作したクトゥルフは、
プロ、アマチュアを問わず、その世界に魅せられた者の手で、
新たな扉を開いて神話の拡張を計った。
所謂二次作であるが、クトゥルフにおいては適当な表現ではない。
生みの親の意思を引き継いで紡がれる…続きを読む - ★★★ Excellent!!!正統派クトゥルフ神話(和風ヌーベルキュイジーヌ)
HPLを愛する者であれば、誰しも求めているであろう感覚『宇宙的恐怖』の具現化。
後発の作品になればなる程、失われがちなコズミックホラー感の垣間見える文体と表現技法。
元祖HPLの神話作品では見られない、艶かしい性描写。
その根底には西洋の魔道、日本の神道や仏教の秘術等…昏い智慧も混在・融合され散りばめられている。
和風出汁の効いた味付けながらも、正統派の仕上げを施された上質な味わい。
和の趣向に沿った雅楽の知識と記述が、第一章のBGMとして耳に物哀しく響く。
そして和のクトゥルフ神話であればこその、秀逸な漢字の使用方法に読者は唸らされるだろう。
レビュウとしては些か物足りな…続きを読む