私は一体 何を目撃してしまったのか…っ!
クトゥルフ神話を題材とした未知なる物語!
圧倒的文章力、表現力、一つ一つの言葉選びに作者さんの深い知識を感じさせる洗練された作品です(*゚▽゚*)
しかして、では読みづらいかと言われれば全くそんなことはありません!懇切丁寧にも各単語の注釈が織り交ぜられ、構成がとてもわかりやすいのでスラスラと読めてしまいます!
しかし読めば読むほど不気味でおどろおどろしく、まるで自分がその場にいるような感覚になっていき……_:(´ཀ`」 ∠):
洗練された怪奇小説がお好きな方は是非一読ください!絶対に損はしません!
2024年6月23日
序幕&第一章を読み終えたので、感想を追加します(*゚▽゚*)
面白かった!いや、ホントにこの一言に尽きます笑
しっかりとした知識に裏付けされた設定や、オドオドらしい展開にも関わらずどこかコメディカルな描写、何よりクトゥルフ神話好きにはたまらない異形、怪物、魑魅魍魎のお姿!(*⁰▿⁰*)
こんなに面白い小説がタダで読めるなんて良い時代だなぁ、とつくづく思いました。
夢枕獏先生や山田風太郎先生など、往年の伝奇小説好きの私からすると、どストレートに突き刺さりました!٩( 'ω' )و
第二章以降も引き続き、楽しみに読ませていただきます!
クトゥルフ神話、ディープワン、深きものども。
この単語に反応した人は、多くは語りません。本作へどうぞ。既読者がアレコレ言うよりその方が楽しめると思います。
おお、いと貴きラブクラフトよ!ラブクラフトを讃えよ!
と毎朝太陽礼拝している信者の方は下がるSAN値も無いでしょうから本作へどうぞ。どうせ言わんでも突撃するでしょうが。
さて、レビューですから上記2つに当てはまらない逸般人にまだ成ってない一般人向けへやってみようと思います。無論、ネタバレ無しで。
本作は大正時代にクトゥルフ神話をブチ込んでコズミックホラーとかいう正気を失いかねないコンクリートミキサーで撹拌した作品でございます。
尚、材料には神話や伝承、宗教に方々の魔術まで使用しておりますので伝記物が好きならば絶対何処かでぶっ刺さると思います。
んで、ここからは拒否不能のスパイスでございますが。
18発禁ギリギリなエログロ表現、どうにもならんSAN値の低下、きっと想像力豊かな人ほどハマるかドン引きするかの二択。
更には膨大な設定、非常用漢字を用いた詩的表現、地の文大好き本の虫にはご褒美文章。
以上に引かれる方は是非どうぞ。きっと満足の行く狂気を味わえることでしょう。
では、長々と語りましたが―――最後に一言だけ、私からこの言葉を皆様に送らせて頂きます。
―――ラブクラフトとモブモブ夫を讃えよ!
さぁさぁ紳士淑女の皆様、紳士淑女と呼ぶには若すぎるお坊ちゃま方お嬢様方も、今宵紹介いたします演目(物語)は、もう一つのあったかもしれない日本を舞台に邪神や邪神の子供たちや若き純真な青年が活躍する舞台劇となっております。
サテ邪神とは何なのか。それは20世紀の亜米利加で活躍した小説家・HPL氏の作中で頻繁に取り上げられた、宇宙的存在でございます。皆様お馴染みの、海底に眠るタコの頭を持つ神様の他に、時空と次元を超える門にして鍵であるにもかかわらず子沢山な神様や無数の化身と姿を持つ厄介者など、人間様にはどうにも手に負えない存在たち――それが邪神でございます。
え、邪神が登場するから怖そうだって? 確かに演目前の警告に二の足を踏むお客様もいるでしょう。しかしそここそが監督(モブ モブ夫氏)の腕の見せ所。暗澹とした不気味な儀式や凄惨なシーンも、透明感がありなおかつ優雅な表現でもって示しているために、それこそ別世界の出来事として観賞(閲覧)出来る仕様と相成っております。
それではそろそろこの演目の魅力を紹介しましょう。この演目は幾つものステージ(章)に分かれているのですが、一連の流れがありながらもステージごとに様相を変える変幻自在ぶりこそが、この演目の最大の魅力でしょう。
我らが主人公たる宮森青年が、教授の縁故により謎めいた結社に加入し、不気味な儀式を目の当たりにする第一幕。ここでは流麗かつユーモアを抑えた雰囲気にて、結社の行う儀式の異様さや、そこで登場する異形たちの不気味さを殊更強調した形を取っております。宮森青年の感じる不気味さや恐怖を、皆さまもわが事のように感じ取り、先の展開におののきつつも第一幕は終了と相成ります。
第二幕では第一幕で登場した幼い宮司と彼が召喚した化け物と宮森青年のやり取りに費やされるわけですが……不穏な終わり方をした第一幕とのギャップ・宮司たちの意図に皆様も驚く事請け合いに違いありません。宮司を慕う「オニイチャン」というセリフも、第一幕と第二幕を観た(読んだ)後では、異なった印象を抱くはずです。
さてさて、この演目は第三幕まで公演(公開)されており、まだまだ先があるようです。これから宮森青年たちはどのような動きを見せるのか、舞台はどのように――それこそ邪神らしく――変化していくのか。今後の公演に期待大です。
夭折の奇才、
H・P・ラヴクラフトが残した宇宙神話の残滓はクトゥルフと呼ばれる。
彼の狂気は死後に蔓延し、
人々の脳裏に染み付いた病巣のように今も感染拡大を続けてる。
この神話体系を語る上で欠かせないのは、無限に広がる特性だ。
生みの親であるラブクラフトはクトゥルフの呼び声であるが、
その到達者ではなく、また完成を以って世に送り出したのではない。
ラブクラフトと幾人かの友人が創作したクトゥルフは、
プロ、アマチュアを問わず、その世界に魅せられた者の手で、
新たな扉を開いて神話の拡張を計った。
所謂二次作であるが、クトゥルフにおいては適当な表現ではない。
生みの親の意思を引き継いで紡がれる伝承すらも、
宇宙神話の神々は内包し、利用し、侠気を拡散する。
この世界では全てが正史だ。
すなわち焦海の異魚もまた、神々の僕である。
若年の研究者である宮森遼一が遭遇した異魚も神である。
この作品は称えなければならない。
まずは目を通して、読み込むのだ。
考えなくていい、感じなくていい、ただ覗くだけでいい。
大丈夫、怖がっていい、畏れていい、心配はいらない。
何もしなくても、ただ読むだけでいい。
ほら早く。覗け。
覗け。
覗け。
覗け。
覗け。
覗け。覗け。覗け。
覗け。覗け。覗け。覗け。覗け。
覗け。覗け。覗け。覗け。覗け。覗け。
覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け覗け
ああ、ほら、私も覗いたから。いま、こんなにも満たされている。
さあ、覗け。
HPLを愛する者であれば、誰しも求めているであろう感覚『宇宙的恐怖』の具現化。
後発の作品になればなる程、失われがちなコズミックホラー感の垣間見える文体と表現技法。
元祖HPLの神話作品では見られない、艶かしい性描写。
その根底には西洋の魔道、日本の神道や仏教の秘術等…昏い智慧も混在・融合され散りばめられている。
和風出汁の効いた味付けながらも、正統派の仕上げを施された上質な味わい。
和の趣向に沿った雅楽の知識と記述が、第一章のBGMとして耳に物哀しく響く。
そして和のクトゥルフ神話であればこその、秀逸な漢字の使用方法に読者は唸らされるだろう。
レビュウとしては些か物足りない拙文ではあるが…続きを早く読みたいと待ち望む、読者としての熱い気持ちが伝わっていることを切に願う。
クトゥルフ神話体系の王道を求める読者諸兄へ、そして架空歴史・架空戦記・伝奇ホラーを望む全ての読者へお薦めしたい作品である。