評価『Fランク』の少年、実は裏では世界最強の能力者

作者 天野月影

275

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★★★ Excellent!!!

まずはプロフィールをご覧いただきたい。その上でまずは一話、読み始めて頂きたい。
きっと私が思った感想と同じ物を抱くだろう。「こ、このお若さでめっちゃ巧くね……!?」と。

こちらの作品は、カテゴライズで言うと現代ファンタジーに属するものだ。異能の力を持つ者と持たざる者がいる世界で、舞台は日本の東京ではじまる。
異能の力にも格があって、SSSランクが一番の中主人公はFランクと称されているが、タイトル通りの強者だ。高ランクの敵達がバッタバッタと倒されていく様は、少年漫画の王道を貫き読者に十分なカタルシスを齎してくれる。

主人公である神代御幸の性格は、冷静沈着。けれど少し押しに弱い所もあり、情も深く面倒見がいい。慕う者も好意を寄せる者も期待を寄せる者も多く、はじめの時点ですでに出来上がりつつある関係性を俯瞰して見ながら、過去もさらっていくような話の構成になっている。
ここで彼がこう思う理由はこんな事があって、といった感じで追体験をして行くような感じだ。
能力についての作り込みも細やかで、作品にちりばめられている伏線の素材を拾い上げつつ設定を深堀して楽しみたい層には、とても刺さる作品のように思う。ちなみに私の推しは白馬さんです。痛い言動をする大人と侮るなかれ! 最新話まで是非読んでくれ!

縁あって私は同作者の別の大作も読んでいたのだが、末恐ろしいなと感じたのはその成長力だ。
明らかに今作は描写力や構成力、筆力が段違いでレベルアップしており、書きたい物に気が急いてよくありがちになってしまう視点のブレも無い。作品だけでなく作者の進化も同時に楽しめる作品というのは、なかなかないのではないだろうか。

これはもう、作品だけでなく作者も丸ごと推していきたい。是非この機会に、まずはこの作品からご一読願いたい。

★★★ Excellent!!!

 異能が現れた社会で、主人公に与えられた評価は最底辺のF。しかし、彼こそが知る人ぞ知る世界最強の能力者だと噂される人物だった。
 悪意を持って異能を使う悪党から人々を守るため、個性豊かな面々が揃う『異能課』は今日も命がけの任務に挑む──。



 三人称で進む物語。まず本作の魅力は、他の方も仰るように丁寧になぞられる王道展開でしょう。設定、キャラクター、ストーリー。そのどれもがまさに王道を行くものです。よって、ファンタジーを読み慣れた方は安心感を持って、そうでない方はファンタジーならではのワクワク感を目一杯に持って、読み進められるのではないでしょうか。
 しかも、丁寧な描写と確かな文体で描かれるキャラと物語はレベルが高く、“その他大勢”に埋もれないものであると感じました。

 そんな本作のもう1つの魅力は、何と言っても現代的な世界観で描かれる『異能』の存在でしょう。

 人類の半分弱が異能と呼ばれる不思議な力を持つ世界。能力はランク付けされ、管理されるようになります。けれども力を手にした人々の一部が悪事を働くようになるわけですね。

 そこで登場するのがランク付けでは最下位、しかし、その力は世界最強とも呼ばれる主人公が属する『異能課』です。主人公の能力の正体はストーリーを通してしばらくひた隠しにされるのですが、いかんせんその強者感がすごい。また、作者様の見せ方がうまくて、主人公は能力の全容を明かさないまま、それでもきちんとバトルをする。「主人公はどんな能力なのか」を考えずにはいられません。
 そんな主人公は格好良くて、しかし、少し抜けたところもあって憎めない。全体的に少しシリアス寄りな世界観に、ほんの少しのコメディさもあって、程よくホッコリさせてくれます。

 能力者たちの性格も能力も千差万別で、新しいキャラが出るたびに「次はどんな能力?」「どんな人なんだろう?」と、まる… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

主人公は能力を隠し、組織に所属し、まさに王道であるが、王道とはつまり人をわくわくさせるものでもある。
そして王道の中にあり、この作品は本当にしっかりとした世界や設定、魅力的な人物によって作り上げられている。
またこのスピード感、無駄のなさ、よくもここまでまとめ上げて作品として昇華していると賞賛するばかりである。
主人公のみならず、脇役もまたそこで生きている。決して端役などではなく、彼らにもまたひとつひとつの物語があるのだろう。
異能力バトル、特に少年漫画的な熱さを感じたい方におすすめしたい一作です。
王道はわくわくさせるからこそ王道と呼ばれるのである。
ぜひご一読ください。

★★★ Excellent!!!

能力バトル物語、確かにありがちと言えばありがちの設定ではある。
だが、よくあるその類いの物語とは明らかに一線を画しているのがこの物語であろう。
なんと言っても作品自体のクオリティが相当レベルに高い。
キャラクター、設定、シナリオ、どれをとっても高水準で、テンポ良く話が展開されていく。
また、脇役にもしっかりとスポットライトが当てられており、一切の無駄が無いストーリーとなっている。
少年漫画を彷彿とさせる、王道中の王道物語と言っても良いだろう。
是非一読下さい!!

★★★ Excellent!!!

この小説は、王道を突き進む小説だ。
能力を隠している主人公、警察のような組織、異能力バトル。王道ファンタジーを書く上で大切な点をしっかり抑えている。
それに加え、作中に登場する「能力者」と呼ばれる、協力、敵対する人物の総数を2500万人(日本)とすることにより、敵の能力レパートリーを増やしたり、色々な人物を登場させやすくしている。
この小説を読んでいる人はどこか「既視感」のようなものを感じるかもしれない。それこそが、この作品の魅力である。
既視感があるからこそ設定を理解でき、簡単に読み進めることが出来る。

この小説を読む方は、既視感を楽しんでみて欲しい。

★★★ Excellent!!!

接続詞、慣用句、句読点——
それら全ての言葉の繋ぎが作品に臨場感と登場人物に現実味を持たせる。

故に、読み進める手が止まらない!

読み専の方にもおすすめですが、執筆している方にも読んでほしい。

そんな風に思える作品。
作品を通して伝わる作者の感性、筆の息遣いをご堪能下さい。

※個人の感想です。

★★★ Excellent!!!

オーソドックスな能力バトルものと思いきや、警察の特殊部隊対テロリストという図式で展開される本作は、読みやすい文体と解りやすいバトル描写で展開されます。
敵の思惑とは、主人公の能力と過去に隠された謎とは……読み手を飽きさせない造りとなっています。
何より作者さんがまだ十代でここまで凝っており且つ若い子にありがちな中二ズムを感じさせないのは素晴らしい。私が十代の頃はこのレベルの物語を書けませんでしたからね。

★★★ Excellent!!!

本作は異能力を用いたバトルを描いた現代ファンタジーである。

ただ、設定の細かさや登場人物達のバックグラウンド、一人一人の思考過程などが詳細に描かれていて、世界観にのめり込んで読み進めることが出来る。

主人公、御幸は何故最強と呼ばれるのか。彼は何のために戦うのか。

その過程は是非、本作を手に取って自分の目で確かめてもらいたい。

★★★ Excellent!!!

現代社会の中に、ある日突然特異能力者が生まれるようになった世界。
特別な都市を作って安定させているようで、裏では暴力と陰謀が渦巻くその世界。
その中で平和を守るため暗躍する者たちの物語です。
これぞダークファンタジーと言った感じで、バトルも面白いですね。
底知れぬ主人公の力も相まって非常に魅力的となっています

★★ Very Good!!

能力の概念や、能力を利用してのバトル、現代ダークファンタジーとしての王道をいくような導入で面白く読みました。
公務員として最強チーム作るっていう展開もいいですよね。

序盤3話までを読了した時点でのレビューですので★2とさせてもらいましたが、続きが気になる作品です。