★★★ Excellent!!! その侍、元・商人 隠井 迅 侍株を買って、武士になった町人の話です 侍にして町人、町人にして侍 このように二様の状態を一つの身に宿しているからこそ、起こり得る出来事や 視点が描かれています。 レビューいいね! 0 2021年2月5日 10:05
★★★ Excellent!!! 人は世につれ、世は人につれ~江戸を彩る人情詞 風梨 りん この小説は、全158話、百万字を越える大長編だ。 にもかかわらず、露ほども退屈さを感じさせないのは、次から次へと展開する話の面白さ、減り張りの効いた文章、何よりも、主人公の真之介をはじめ、キャラがいい。 真之介の妻のふみ、幼なじみの拮平、物書きで利発な姉御肌のお駒、艶やかな芸者の蜜花。敵役の仁神、その他、個性的な脇役が目白押しだ。 そして、随所に挿入された江戸風俗の蘊蓄が勉強になる。 主人公の本田真之介は、もともとは本田屋という屋号の呉服屋だが、侍株を買うことで武士となった”にわか侍”だ。けれども、これが、顔良し、男ぶり良し、知恵もあり、お金もある、何拍子も揃った好人物とくるから、読み手にはたまらない。 その真之介が、望まぬ御家人の側室になるのを逃れるためにやってきた旗本の娘、ふみを嫁にもらうことから話は始まる。 ふみを側室にしそこなった仁神家の逆襲や、真之介の幼なじみで足袋屋の拮平の恋愛問題、本田屋の店員たちや、ふみの親族が持ち込んでくる面倒事が次々と持ち込まれて、彼らの周りはいつも問題だらけだ。それらに頭を痛ませながらも、上手くかわしてゆく真之介の手腕には舌をまく。 時々、漏らす真之介の本音も人間味があり、当時の是が非でも男児を生むことを望まれた嫁たちの気苦労なども描かれていて、とても興味深い。 『侍にて候』は、ストーリーを楽しむとともに、江戸風俗や当時の人々の生き方を学べる秀作だ。 ぜひ、この小説は、一足飛びに読まずに、一話一話を味わいながら読んでいただきたい。 レビューいいね! 1 2020年5月18日 23:32
★★ Very Good!! アニメーションのように”浮かんでくる” 月乃天使 江戸時代といえば、参勤交代など難しくて大変そうなイメージがありますが、 この作品はテンポが良くて、動きがある文章、映像が頭に浮かんでくるような作品でした。 これからも頑張ってください。 レビューいいね! 0 2019年3月3日 15:20
★ Good! 面白いだけじゃなく江戸のこともよくわかる ウチノスケ 次から次へと色々なことが起き長編だけど最後まで面白く読ませてもらいました。 斬り合いや派手な事件はないけど、ホームドラマのようにほのぼのとしたり、くすっと笑えたり。 江戸時代に実際起こった事件なども絡めてたりして思わず膝を打ちました。 完結でしたが登場人物が今後どうなっていくのか勝手に想像を巡らせてます。 レビューいいね! 0 2018年12月7日 10:48
★★★ Excellent!!! 落語です。毎晩一話楽しみに 村岡真介 文体が軽妙ですらすらと頭にはいってきます。時代物が好きならおもしろいと思います。 レビューいいね! 0 2018年6月19日 15:47
★★ Very Good!! 時代モノだからと避けないで欲しい。 小暮悠斗 文章は戯曲的な構成になっているので、時代小説に親しみのない人でも問題なく読めると思う。時代小説好きな人は、新鮮な気持ちで読めるのではないだろうか? 私自身、時代小説はあまり読まないが、すらすらと読むことが出来た。 あくまで個人的な感想にすぎないが、読みやすい文体の作品だと思う。 時代モノへの入りとしてはよいのではないだろうか。 是非、一読を!! レビューいいね! 0 2018年3月3日 19:48