「幻想 悲恋」を含む小説

『月狩りの森』とあだ名される深い森。そこには化け物が住んでおり、人間をおびき寄せては命を喰らうという。 そんな森に迷い込んだ少女に、精霊が恋をした。 それはきっと叶わない恋。月…

気づくと、現実とは思いがたい幻想的な風景の中に佇んでいたエマ。 記憶に靄がかかった状態の彼女へ、不意にひとりの男が声をかける。 なにもないはずの場所から突如姿を現した謎の男は、顔…

明治の残照が色褪せる頃、東京の片隅で、一軒の古びた茶屋がひっそりと佇んでいた。その茶屋には、謎多き舞妓、菖蒲がいた。彼女の舞は、見る者を幻想の世界へと誘い、その美しさは月の光さえ…

約束の日を待たずに あの人はいなくなってしまった たとえ一度きりだとしても またあなたと会えるなら 私はそれを願うだろうか たとえその先に 二度目の別れが待っていたとしても？ …

カクヨムWeb小説短編賞2023【短編小説部門】 　☆短編特別賞☆を受賞致しました 昭和二十年、京都、夏。売れない小説家の男――『私』は風に飛ばされた原稿を追いかけて侵入した洋…

　夜は世界に宵闇を齎した。 　日は世界に陽光を齎した。 　月は、双方の世界に浮かび、そして彼らを照らす幻想を齎すことを許された。 　彼らは世界の歯車として、世界を廻す者。 　…

都で人の噂に登るその姫は、人並みの幸せを何故か願わず、その喜びはただ虫を愛でるばかり。一方、海を渡り日本に現れた巨大な妖・蛇神は、太宰府を津波で飲み込み、一路、都を目指し東へ………

　沿岸に佇む穴の空いた岩「影海様」を祀る地方の、とある漁村。平凡な毎日を送る若い漁夫の左慈は、不眠に悩まされ、度々夜の浜辺を彷徨っていたところ、夜の海からやってくる不思議な女と出…

読めば分かります！！！！ この小説は異常です！！！！ 作者も異常です！！！！

　「私達人間は全て、世界の奴隷だよ」 機械のように生き、それに疑問すら抱かない人間。 世界に教えられた幸せを信じ込んで、 幻想に囚われ続ける人間。 恐怖に駆られた人間に、虐げられ…

あるときは冒険譚、あるときはミステリー、あるときはSF,あるときは学園日常系、あるときは悲恋もの…… いろんな要素をもった連作短編集です(;'∀') タイトルの偽書集は「アポク…

　僕は小川の中を歩いている。 　両岸にはそれぞれ菊と彼岸花が咲き乱れている。 　僕はどちらの岸に上がれば良いのだろう…… 　小説家になろう読者企画『夕涼み重陽会』にて初出。…

主人公は、恋人の待ち合わせに遅刻したりとどこかダメなところがあるけれど、それでも彼女の好みに合わせようと頑張っています。 という風な筋書きを用意してぐちゃぐちゃにして整理しなお…

サーカスの花形スター、催眠術師のエリックには、彼自身も知らない秘密があった。特殊な眼力を宿す瞳「サイケデリック·アイ」に映るのは、夢か現か。 幻想にとり憑かれた男の、愛と狂気の…

遠い遠いその昔。 里には人が住み、山にはあやかしが住んでいた。 光の下を好む人間たちと、闇の中にだけ在る者たち。 混ざってはならない。 決して、決して──。 朝と夜の隙間に、お…

花に絡んだ説話を集めたオムニバスです。

水妖記を読み返そう。 そう思ったんだけど、 アーサー・ラッカムの絵の入った、 あの美しい本は一体どこいったか。 探したけどみつからない。 なのでこれから語るのは、 記憶とイ…

今宵、娘は贄として水に入る。幼い頃彼女が為した水神との約束。それが全ての始まりだった。 【和風味】 ※本編を一頁にまとめています(二万字程)。少しずつ読みたい派な方は、よろしけ…

世宗大王の三番目の王子である安平大君に仕える宮女と若手文人の悲恋。韓国では有名な物語ですが、日本では紹介されていないようです。

異世界の学園での、悲しい恋の物語。