「あめ 短編」を含む小説

　僕は雨が好きだ。 　雨が好きな高校二年生の男子、本日（もとひ）快晴。 　雨の日の放課後、教室でクラス委員の仕事を終えて雨をぼんやり眺めていると、自分によく話しかけてくれる女…

物語でもなんでもない、短い文章です。 鍋の気持ちで読んでください。

高校二年生の恋する乙女、宝条 真理亜(ほうじょう まりあ)は、来たるバレンタインデーに同じクラスの思いを寄せる男子、雨杉 透(あめすぎ とおる)に告白をすると決めていた。 事前…

私こと雨宮璃莉（あめみや　りり）は理系の大学に進もうとしている彼とファーストフードの店に来ていた。 そんな彼こと柊藤間（ひいらぎ　とうま）は、私が作家になるために文系の大学に行こ…

高校三年の川瀬　晴は三年前のある出来事がきっかけでずっと心を閉ざしている。　 いつも心に雨を降らせているような晴に“彼”は傘を差し出す。 「心の天気が見えるんだ」そう言った不思議…

Novel Daysでホラー部門年間、三月1位ばく進中です。 短編シリーズ「鏡堂達哉怪異事件簿」7作を一つにまとめた作品です。 個々の話はそれぞれ完結していますが、7作を通して流…

人にはそれぞれ、ひとつ扉がある。その先に広がる景色は人によって違った。 誰もが持つ〈部屋〉が少しだけ特別だったがために、男子高校生・あめは親に振り回されて生きてきた。妹のひかりと…

今はもういない彼を思い出す“私”のお話。 ※交通事故にあった、という描写があります。

雨に降られた二人の高校生はバス停で雨宿りをしていた。そして雨に濡れたクラスメートの姿に男子高校生がドキドキする中、クラスメートはあるクイズを出す。

　十代最後の歳という割に、僕は色々と不足がちな自分を自覚していた。例えば誠実さの意味さえも、靴下の表裏がわからない子供みたいに履き違えてばかりだった。

日常の中に突然現れたわたあめ屋を見つけた女の子のお話です。

(8900字の短編) スカイとマリンは小６と小５。結婚を認めてもらうために既成事実の結婚式の写真を撮ろうとする。北国の港町。真冬の祝日に。工事閉館中の誰もいない海岸線にある神社。…

交通事故でお父さんが逮捕され、離れ離れになった「僕」。お父さんとの再会を果たすため、試行錯誤する中で辿り着いた、たった一つの「お父さんと会う方法」とは――。 ひんやりとした読後…

眠いけど寝たくない。朝の光は眩しすぎる。そんなあなたの居場所「バーあめにじ」。

主人公は三人家族の妻であり母親だった。五歳の息子の誕生日に『息をするくらい極めて自然に』息子を絞殺した。殺人を『極めて』正常に行った母親が息子の歯を持っての旅へ。一日歯が消えるこ…

　すべてが青でできた世界がありました。小さな世界を閉じ込めたアクアリウムです。そこでは満たすお水も、流れる小川も、花も木々もすべてコバルト・ブルー。蛍クジラさんも羽ごろも魚さんも…

デザイナーをしている雨霧　翔平（あめきり　しょうへい）はいつも通り恋人出雲　馨（いずも　かおる）が待つ部屋へと帰ってきた。しかし、いつものお迎えがなく、玄関には見慣れない革靴。嫌…

10年前。 俺はひとりの狐のお面の子供に出会い聞かれた。 「あめーいるー？」