あめだま
はるむら さき
あめだま
両の眼からこぼれ落ちる。
雨のような私の涙。
ぽろぽろこぼれる。止まらない。
気まぐれな妖精が呪いをひとつかけてった。
涙はぜんぶ飴になる。
なんだかすべてが哀しくて。哀しいのが悔しくて。
そんなことを考えて、泣いている自分が悔しいから、こぼれ落ちた飴玉すべて。
ひろって、集めて、ほおばった。
片っ端から食べてやる。
食べ終わって、身体に染みわたったら、また、哀しくて、悔しくなる。
哀しみも、悔しさも終わらない。
涙の飴玉、止まらない。
あめだま はるむら さき @haru61a39
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