「人 純文学」を含む小説

海という少年の監視係兼遊び相手になった僕。けれど海は変わった子で、昼夜問わず黙々と一人で絵を描き続けているのだった。僕は海の手によって色鉛筆で描かれていく知らない世界の虜になって…

歌が大好きな二人は親友となったが、シゲは小さな蕎麦屋の末っ子で、美代子は町有数の呉服屋のお嬢さま。家の経済差は進路を分け隔ててしまう。それでも友達だとシゲは美代子と誓いを交わすが…

「お前ってもしかしてそっち系？」 　としつこく揶揄された時、何も考えずに強く否定できたらよかった。 　そんな後悔と自己嫌悪を抱える自他共に認める写真部の陰キャ・織部夕真 …

　人ごみの中。彼女は、名前も知らない一人の少女を追いかける。何日も、何年も。

雨の森。母から逃げてきたレトは、凍えている。岩場のくぼみで雨宿りして過去を反すうする。 母と父、自身の思い出は決して美しくない。 雨の日の一つの答え。それは……。 2022年1…

ままならない人生を送る8人の登場人物。 その小さな善意の連鎖が、クリスマスの夜に奇跡を起こす。 心温まる愛のファンタジー短編。

「私のように結末を迎えるのは許せない！この世とあの世の透き間に勝手に逃れるのは許せない！……私はお兄ちゃんのために、お兄ちゃんの心の中で演奏するわ。私と共に、お兄ちゃんはこの『ア…

10000字以内の短編・ショートショート

　美容院という場所ほど、話すことしかない場所はないと思う。 「いやー、クリスマスイブなんてやることないよねー」 「私は仕事していますけどね」 「それは本当に申し訳ない！」 　今日…

【あらすじ】大学二年生の春休み、することもなく深夜のコンビニで適当な酒を買って帰るとリビングに妹が居た。悩みでもあるのかと相談に乗ろうとすると「酒が飲みたい」という話になり…………

散歩コースの途中にある、小さな教会。 熱心に祈りを捧げている一人の女性に出会った。 彼女は、何を祈っていたのか。 その祈りは、届いていたのか。 ならば、なぜー

海軍将校の一人息子にして横浜育ちの北条と同級生になった実比古。北条と自身とでは「ステイタス」が異なるために友人にはなれないと考えていたが、二人の仲は少しずつ深まっていく。

就活中の青年、中年サラリーマン、女子高生……平凡な３人の主人公達のある１日に起こる「１２時発１時着」。１話完結の短編アンソロジー。「１２時発、１時着」の旅の行き先は？ 第１話「ス…

1回の射精で出る精子の数は3億個と言われる。その3億個全てが、体長5メートルの凶暴な「精子マン」に変化するという特性を持つミュータント・高木ゴンドワナ宏博士。彼の存在が、世界を災…

刑事だった俺、渋澤有栖はしくじって閑職に左遷された。しかしいざやってみたらそれはそんなに悪くない。美人の魔女とその伴侶と俺と、三人の少し奇妙な、でも居心地のいい毎日。しかし、陰り…

17歳の春、隣の廃校に男が住み着いた。美青年にそぐわぬ挙動不審な男は、体育館で「人を幸せにする家具」を作る家具工房を開くという。母の死によって心を閉ざした少女は、よく似た傷を持つ…

　ある雪の日。街路を一人歩く「私」は、頭上から舞い散る雪を見て過去に思いを馳せる。失われてしまった日々を前に「私」は感傷を抱くが、そこである真実に思い当たる。 ※短めの純文学を…

就活中の青年、中年サラリーマン、女子高生……平凡な３人の主人公達のある１日に起こる「１２時発１時着」。１話完結の３つの短編アンソロジー。「１２時発、１時着」の旅の行き先は？ 第１…

主人公:私

自分に報いてあげられるのは自分だけなのかもね。