「純文学 家族」を含む小説

・夜道 舞台はラオス南部、世界遺産のワットー・プーを観に行った帰りに、移動手段を失い、遠い街まで歩いて帰らなければならなくなった男の孤独と侘しさを、大麻を頼りに、夜を画布に、酔い…

一人の男の人生の話です。「誰も悪くない」ってすごく残酷だと思います。

核大戦後人類は地上に住むことをやめた。 ヘキサッド・キャピタル国の巨大な海上都市に暮らしているアヴァは過眠症を発症してからアカデミーでの仕事を辞め、夢を売ることになる。全てに対し…

大切な弟　さみしさ　ひとり このまま生きてゆくんだ、きっと 物思い　抱えてゆくもの

寂れた漁村には常に、俺のクローンが彷徨っている。 町の人々が勝手に作り出した俺では無い「俺」 そんな故郷など、捨てたはずだった。 ……不本意ながら帰ってきた故郷で、待っていたのは…

【おはよう】 大学受験を終えたばかりの主人公アキラと喧嘩別れしたきりの遠距離ドライバーをしている父。繊細な青年の心に沿うた短編作品。 【戦線に異状なし】 敗戦の濃厚な戦場から遺髪…

無邪気な少年期、陰鬱な青年期。煮え切らない人生＝本人曰く「ただ要領の悪いだけの人生」から、彼は何を見出すのか？ １０年以上前に書き上げ、己の恥部だと思いお蔵入りにしていた小品(短…

とあるホテルの支配人を勤める深見秀晴だが、バブル崩壊の余波が全てを蝕んでいく。 彼らは、何を、そして誰を、護っていたのだろうか。

箱をめぐる一家の話

扉を開けるとそこは異様な世界だった。 薬品と花の混じった匂い。 できたての建築物の香りと、ちぐはぐで統一性のないこの空間が、これからの新しい生活と風変りな二人の関係性を示している…

世の中に、溢れる言霊と嫉妬は、WEBへと舞台を変えた。 それを祓えることは不可能だ。ログは永遠に遺り続け、消えることも、還ることも敵わない―― 「魑魅魍魎も進化したなら、我々も…

小さな頃からしっかり者の美月は、問題の多い家族や、競争ばかりの職場で、自分でも気がつかないほどの疲れをため込んでいた。 のどの不調で足を運んだ耳鼻咽喉科。 実はそこは、『ショキ…

姉のアユが久々に帰ってきた。 腕に新生児を抱えて。 農業を営む柚木尚の家は少し世間とは違った家族構成だ。 古いしきたりに縛られる集落の中でかなり浮いていた。 しかし、それを吹き飛…

80歳以上まで生きることが珍しくなくなった現代において、一人の大学生がいつもと変わらない夏季休暇を過ごしていた。しかし祖母の家で偶然入った静かな部屋が、彼の平凡な日常を変え始める…

幽霊が出たり、家族があったり、犬が鳴いたりするお話です。

毎週木曜日更新。美味しい料理に可愛い洋服作り。紬は姪の知花の笑顔を見たいから、今日も仕事帰りに生地屋に足を運ぶ。そこには、気になる人が働いているから。

幼い頃、熊に家族を奪われた少女と、熊についての物語。

蝉が鳴いて思い出すのは家族との思い出の数々。 母が亡くなったというのに、変わりゆく時代と自分と色褪せぬ思い出たちに主人公は涙を流せなかった。

2020年の晩秋にこの地上を去った親父へ向けた短歌集です。 そんな「親父」の死に際し、そしてその後も続く私の人生の中での「彼」の影響を歌にしていく予定です。 彼の晩年、私は心の底…