「鳥籠」を含む小説

また、あの春が巡る。 幾度も繰り返すその季節は夢か悪夢か。 その鳥籠から助け出すために――きっと、安楽死させなきゃいけないから。 滅びゆく街を看取る大樹の下で、少年は呟いた。 …

魔法使いリディアがカラスと生活する話です

棕櫚は作る。蒸気機関の機械を。 灯篭は導く。求める者を屋敷へと。 屋敷は佇む。海底都市を見下ろすように。 ここは黄昏灯篭の屋敷。 あなたが求めるのは、富か技術か、それとも。

私を探しに来た鳥籠と、鳥籠に探しに来られた私の話

目を覚ますと、そこは鳥籠の中だったーー。 主人公コウジが目覚めたのは無数の獣達が飛び交い、巨木がのたうち回る世界。 そこは、弱者は強者に飲み込まれる弱肉強食のジャングル。 果…

目を覚めると、そこは楽園だった。 世界から求められるのはただ一つ、この世界におけるアダムとイヴになること。 二人きりの楽園生活。この世界であなたは楽園を享受するか、それとも否定し…

朝の来ない街。 夜に閉じ籠った街。 半球の殻に閉じ込められ、長い長い時を過ぎた街は、外を、朝をすっかり忘れてしまった。 主人公、ジウが、一冊の記録書と出会ったことで、街の止ま…

誰もいないはずの廃屋から流れる横笛の調べ。そこに現れた鳥籠男爵とは、むき出しの肋骨の中でカナリアを飼う、神出鬼没の怪人だった。タカ、虹子、武彦、漠らが廃屋で見つけた日記帳にはとん…

友人から仲間はずれにされ、ひとりぼっちになった私。 学校を早退して自殺をしようとした瞬間、私は誰かに後ろから引っ張られた。 私の自殺を止めたのは大嫌いなクラスメイトだった

お題はこちらで受け付けています。 Twitter https://twitter.com/suna_kago

未来を予見する占者として、国に囚われる魔女。 愛を得なければ、生にも囚われたまま。※自主企画「同じ設定の話を求む！」参加作品です。

世界の片隅に学び舎があった。 不死者の集う学苑。 異世界の種子となるべき《少女＝アーク》たちとその《契約者＝ノア》が集められた鳥籠。 ただひたすら久遠に近づいていくようなその場所…

「長く籠に囚われた鳥は扉を開かれても外には出ないものだ」 その言葉の意味するところとは？ 普通の高校生活を送る義兄弟のハルとユキ。 陽気なハルは運動神経に優れ、物静かなユキは…

フィクションとノンフィクションの間。亡き祖母とわたしの、唄に纏わる想い出の話です。

以前、公募用に書いた小説。 もったいなかったのでとりあえず公開。 あの頃は若かったなぁと、読みながら思いました。 今後、加筆修正するつもりです。 過…

鳥にまつわるおとぎ話です。 1.「アホウドリ・オスティナータ」 2.「ペンギン・ギャング」 3.「フェニクス・パラドクス」

運命に逆らうすべも持たず、高貴だけれど孤独な生涯を送らなければならなかった一人の少女。 その胸の奥に咲いたYesterday-Today-and-Tomorrow（昨日今日そして…

来宮楓は友達が欲しかった。 鷹尾暁子は空に憧れた。 たった、それだけなのに……。

　最近の私は、どうにもおかしいのです。勉強も手に付かず、お腹も空かず、夜も眠れない日々が続いています。代わりに時折、心臓が苦しくなるのです。きゅうと締め付けられるように。