鳥籠のマリアージュ
輪月四季
目覚めるとそこは……
目を覚ますと、そこは楽園のような世界だった。
美しき花々が咲き誇り、空は澄み渡り、鳥の鳴き声が響いている。
人工物は周りにはなく、もしかしたら本当に必要なものしかないのかもしれない。
そして、遠くに見えるのは天まで届くほどの塔。それは人が作ったものではないように思えた。
そう、まるでそこは、聖なる書物にしるされていた楽園、そう思えるような場所だった。
ふと、傍に人の気配が感じる。そちらを見ると見知らぬ少女が佇んでいる。彼女は人懐っこそうにこちらを見つめている。
初めて会った人なのに、どうしてここまで彼女はわたしに好意的なのだろうか。
彼女の瞳を見ていると、絶望した世界に生きていた私の心の中に暖かなものが流れ込んでくるようだった……。
そう思っていると、突然天から声が響いてくる。その声はなぜか、向こうに見える塔から響いてくる、そのように感じた。
「魂の輝きを持つ我が子よ。私が望むのはこの地の存続。そのためにこの世界に子孫を残しなさい」
「さすれば、永遠の幸せを与えましょう」
その声が響き終わると、二人で顔を見合わせる。
この二人だけの世界で、アダムとイヴになるのか
それとも、それを否定してこの世界からの脱出を目指すのか
彼らの二人だけの楽園で、突然の
彼らはこの楽園で、どのような選択をするのだろうか……
◆ようこそ、第■■■■■■階層「輝きの鳥籠」の世界へ
本ワールドセッティングでは、突然この階層に囚われたブリンガーとシース、たった二人だけの世界での物語、タイマン用ワールドセッティングとなっております。
この階層は、とても狭く、人はあなたとシース、またはあなたと番いになる人の二人しかいません。
この狭い世界の中で、ブリンガーとシース、二人きりで夫婦となって約二年間、過ごしてもらうことになるのです。
この世界に来て二つの選択肢を選ぶことができます。
一つは「この世界の脱出口を見つけ出すこと」
もう一つは「子供を一人作り、永遠の幸せを手に入れること」
どちらを選ぶかはあなたたち次第です。もしくはそれ以外の選択肢を選ぶこともできます。
ですが、このままではまだどのような世界か分からないでしょうから、ここは一つ、この世界について説明しましょう。
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