「冬 海」を含む小説

　海街に越してきた少女・ミドリが出会ったのは、自らを１７９歳だと名乗る女性・ソラ。 　夕暮れの海辺でのみ叶う二人だけの静かな逢瀬。 「私は、私の色が嫌いよ」 　沈む夕日。寄せては…

少しだけ前を向ける後ろ向きな話。

◆あらすじ 　六月の初旬、高校一年の真名ひいらぎは、普段は帰路に選ばないアーケードにおいて、【探偵助手募集】という求人広告を見つける。 　その募集には、【助手】の部分にパソコンで…

現在とはちょっとだけ違う、未来の地球で。ひとりの少年がイルカのような少女に出会い、恋をする物語。ふたりは海の中の、さらにその先を目指します。何のために？ ジュブナイル小説です！！

私立宮浦《みやうら》高校二年「有村奏海《ありむらかなみ》」は学年、いや校内一の才色兼備の少女だ。ベタだとは思うがそれはもうまるで漫画やラノベに出てくるようなヒロインのように。 …

凍える寒さの中、夜の海に小舟を出す少年。そこに現れた二人の男たち。 広がる星々は、何処か可笑しな様子。 これは、彼らだけが知る夜空の小さな秘密のお話。

最愛の兄・冬夜を失った春香はこの世のすべてに心を閉ざしていた。いまだ手の中に残るぬくもりの残滓を忘れることができず、いつか二人で訪れた海をもう一度見るため、彼女は寂れた停留所でバ…

仕事中にふと目の前を見ると、白い天井が海面に見えてそこに人がドボンと落ちるのが見えたような…多分疲れていたのでしょう。

二人の男女が崖下の海で浮きつ沈みつしている。ここは和歌山県三段壁…。冬の海に飛び込むことで男と女は心中しようとするが失敗してしまう。目の前には聳え立つ崖。冬の潮流は二人の体温を徐…

空は青色だと皆は言った。 雲は純白だと誰かが言った。 稲穂は金色だと誰かが言った。 生い茂る麦畑も同じく金色だと言った。 山は緑で土は茶色。 水は透明で海は青。 …

人魚の女の子がひろった物は、マフラーでした。 編み物ってなあに？　私にもできるかな？ 編み物を教えてもらうために、陸に上がる人魚と人間の女の子の物語。 季節外れですが、2015…

　公式お兄ちゃんとは、アイドル番組のMCとして君臨するお笑い芸人のことである。新米アイドルグループ『凪坂46』の個性を引き立たせ、一流のアイドルグループへと育て上げる宿業を背負っ…

大人になるのが恐かった。嫌だった。子供のままがよかった。日常が嫌だった。 だから、私は存在しない答えを求めて向かった…

父親に捨てられ、母親の愛情からも遠くなった少年は、ひとりの少女に出会う。 似たような境遇の二人は自然と共に過ごす時間が多くなる。 ある時、少女が少年に提案する。 交換殺人の…

海岸清掃ボランティアにいそしむ「俺」は、十二月の冬の海の清掃中に、女の子が倒れているのを見つける。その女の子の言動は、かつて「俺」のそばにいたひとにとても似ていて――少し切ない、…

遠くへいきたい……。 冬の海の深い深い群青を見たい。 心が真っ青に染まるくらいの青を見たい。 虚しさと釣合うような本当に冷たい青に出会ったら、何かが変わるかもしれない。 そんな…

高校一年目、名門海冬高校に「私」は進学しようとするも、無気力な人間ばかり。入学式を迎えようとしていた時、幼馴染の雪乃に「転校しよう」と言われる。私立月の山高校には、先ほどの高校と…

概念における処女喪失とその他諸々。 肉体に閉じ込められた精神生物は変容していく。

一年前の冬に陸上部を辞めた岩瀬拓海は、それ以来ずっと息をひそめながら学校に通っている。どこかに痛みを抱えたまま。そんなある日、バンド活動をする友人から、ライブに来ないかと誘われる…