「聞こえない」を含む小説

　アラサーヲタク乙女の仁木三佳（にきみか）は、ゴロゴロウイルスのワクチンをうった夜、ベッドに倒れ込んでしまう。 （私……死んじゃうかも……） 　朦朧とした意識の中、女神の声が…

校門を出ると、強い日差しが全身に降り注いだ。 手で影を作りながら空を見上げると、雲ひとつない快晴だった。 蝉の声が辺り一面から聞こえてくる。 「もうすぐ夏休みか……」 私は歩き出…

スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ…

　それは俺が主だった執務を終えた、真夜中と言っても差支えない時間。寝る前に私室でゆったりと椅子に腰を掛け、簡単な書類に目を通していた時のことだった。 　コンコンと扉をノックする音…

▼-KAC2022 ～カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2022～-参加作品 ▼１０回目お題「真夜中」 【注】ホラーが苦手な方は、ご遠慮下さい。 寂しく暗い、山の…

女子高生、高梨心美は学校終わりに買い物をし、帰宅の途中で不幸な事故に遭い、意識を失った。 目を覚まして右を向くと緑。左を向いても緑。そこは大自然あふれる森の中。 事故で致命傷を負…

【更新再開しました】 【15,000PV誠にありがとうございます！】 テレワーク。人によっては歓喜よりも寂しいとかそういった気持になるだろう。 私は、通勤から開放されたというだけ…

　生家がなくなり、九年が経った。はやいなと、凪裟《ナギサ》は思う。 　二十歳になった。本来なら、もう結婚をして子どももいただろうかと、あったであろう未来を想像する。 　だけど、…

睡眠の質が落ちたと感じた時、たまたま目にしたアイマスクの存在。 アイマスクを着けると無事、眠ることができた。

ＫＡＣ２０２２参加作 小説の公募に出すために田舎の温泉宿にやってきた私。 しかし、そこには執筆を妨害するヤツがいるのだった。

ある夜、庭から聞こえた物音に目が覚めた私は。 KAC2022参加作品

猫の手を借りたいほど忙しい……なんてことは今まで一度たりともなかった、とある地方の田舎駅。 採算の悪化により、鉄道がなくなるかという話も聞こえてくるほど過疎になった駅に、ある日一…

　『廻るネコ』の都市伝説に興味を持った先輩に半ば無理矢理連れられ、廻るネコを探す。思った結果が出せず、その日は解散となり、途中コンビニに立ち寄る。結局は都市伝説だと決め込んでいる…

包丁で中指をざっくりやってしまった“私”。 絆創膏を巻き、気まぐれに顔を描く。すると、その顔から唐突に声が聞こえた。 「こんにちは、僕は怪我の功名くんです。これから暫く、貴方の中…

子爵令嬢のアルセリア・スティングラーは兄のベルトランの策略(本を買ってやるぞ)に引っかかり、買ってもらった本を片手に夜会に参加する羽目に。家が貧乏なため、冒険者として自分で稼ぐア…

「ああ～！　猫の手も借りてえ！！」 　俺は森の中でそう叫ぶ。 　俺の目の前には大量のゴブリンが群がっていた。 　一匹や二匹じゃない。 　ざっと数えただけで二十はいるだろう。 …

私の声は誰にも届かない。 私の言葉は、誰にも届かない。 幼い頃に「心因性失声症」と医師に診断された琴葉。普通に話していても周りには届かず、声を発しても周りには聞こえない。そんな…

佐藤　椋冬はゲームが得意なだけのどこにでもいる普通の高校生だった。クラスメイトの如月　梓は文武両道の完璧美少女。ある日、自分の好きなゲーム配信者の配信を見ていたらそこから聞こえて…

これはとあるターミナル駅でのお話。 「おいおい、やっべー。あっち見ろよ。テレビで言った電車入ってきたぞ。ほらほら」 「おっ、マジだ。ねえねえお父さん。写真撮りに行っていい？」 …

魔王学園に通う少年・ラスト。 彼は魔剣を使えない故に『落ちこぼれ』と呼ばれていた。 だがある日どこかしらから声が聞こえ、彼の人生は一変する。 魔剣と聖剣が織り成すこの世界で少年が…