「歌う」を含む小説

小鳥が歌う声がする。青空でもない赤い空に闇が混じって、その奥でキラキラ星が輝いては、お婆ちゃんが言ってた流れ星が線を引いた。 幾千の命がこの世の中で、まるで何者かに糸を付けられて…

ヒガシの国が統一されてから十周年を祝う宴で、王や有力者の前で歌を歌う朱の髪一族のヨロズハ。彼女の歌はいつも通り褒められるが、突如そこに謀反者が捕えられたという報告が武官によりされ…

デスメタルとは、ボーカルが太い声でシャウトする、メロディーラインに変化が少ない、曲の展開に様式美系の要素がなくリズムで押し通す構成、そして観客がモッシュ（密集した状態で無秩序に、…

カラオケが趣味である私が、ストレス発散として歌うことの楽しさと、つい力が入りすぎてしまうことで疲れてしまう両面について語るエッセイです。誰にも邪魔されない自分だけの時間として、ス…

ここは私立鈴之原高校。小高い山の上に立つ高校には、学校が誇る合唱部があった。そして春、この鈴之原高校に様々な新入生が来たところから、彼ら彼女らの物語は始まる。

まったく成績が上がらない営業マンの富山幸次は、会社ではお荷物の存在だった。唯一の息抜きに週末に飲みに行くカラオケ・バーで知り合った千賀子さんは、会うたびに「早く会社を辞めなさい」…

　ウテルは足が不自由だったが、細工師として生計をたてる傍ら、笛を作ってはそれを吹き、村人たちの心の慰めとなっていた。 　「私」はそんなウテルから『お告げの鳥』の話を聞いていた。 …

漆黒の深夜から透明なブルーブラックに移ろう時刻の幽けさ、蜉蝣のような刹那の儚さと繊細さを歌う。捉えがたい瞬間を捉え、言語や論理ではない、一つの現実を提示する。

　高校一年生となった僕、飛騨 幸谷（ひだ こうや）は軽音部でバンドを組んで青春謳歌中！　……とはなれず、絶賛スランプ中だった。 　そんなある日、展望台で謎の言葉で歌う少女を見つけ…

閉ざされたカラオケボックスの中で、美しく歌う女性と、彼女の姿を狂おしいまでに描き続ける悪魔。彼女の歌声が彼の手を動かし、現実と幻想の境が崩れていく。二人が奏でる不協和音な芸術が、…

歌う事が好きだった私はいつしか歌う事が苦痛になった 何故、嫌いになったのか…… どうして歌う事がこんなにも辛いのか…… 純粋に歌えなくなり人間関係が混じり合った苦痛の物語

文化祭が近づく、夏衣は文化祭のバンドで歌う歌詞を作っていた

異世界転生？　違います。タイムトラベル。 主人公、牧野蜜（マキノミツ）は、ショ―パブで週末シンガーを務める十七歳。 公私ともに充実し、現世に何の不満もなかった自称『リア充さん』の…

『短歌の秋』投稿作品。 10月のテーマは「光」です。

あやかしの国「阿の国」。北の領を統治する鬼伯（鬼の王）の息子である碧霧は、ある日、紫月という名の女の子と出会う。二つ鬼と一つ鬼、それぞれ訳ありな二人は、お互いの素性を隠したまま、…

緑谷樹は役所で働く樹木医。植物と話せるがゆえに奇異の目で見られることが多く、人付き合いは苦手だった。友人も恋人もおらず、アパートで植物を愛でながら細々と暮らす日々。そんなある日、…

このエッセイでは、カラオケが高校時代からの趣味であり、ひとりで歌うことを好む理由や、音量やキーの微調整が必要なこだわりについて書かれています。カラオケがストレス解消の手段であり、…

イタリアで声楽を学んだ園部早紀は、福島市にある小さなBARでジャズを歌っていた。 「歌うことが生きること」、早紀は歌うことを決して諦めなかった。 スポットライトを浴びて歌うことが…

　筆者が日常の中で美しいとか、寂しいとか、感情を動かされたものを対象に、短歌を作っていきます。