きらきらひかり
蒼開襟
第1話
小鳥が歌う声がする。
青空でもない赤い空に闇が混じって、その奥でキラキラ星が輝いては、お婆ちゃんが言ってた流れ星が線を引いた。
幾千の命がこの世の中で、まるで何者かに糸を付けられて踊らされる人形みたいに見えても、ただ目を閉じたら風の音だけが響いてた。
小鳥が歌っている。
遠くの波音に混じって、それとも風音に乗ってきたのか。
窮屈な靴を脱ぎ捨てて歩き出すと、極彩色の花が咲き乱れる庭に出た。
ここは永遠の庭。人が入ってはいけない永遠の庭だ。
踵を返しまた歩きだす。茂みから細い銃口を覗かせて鳥の目が頭を狙っても痛みなんてない、きっと。
小鳥が歌っている。
小鳥が歌っているよ。
君には聴こえるだろうか。
きらきらひかり 蒼開襟 @aoisyatuD
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます