春のうららの

黒羽@海神書房

登場人物一覧

鈴之原高校


1年

・成田 義隆/なりた よしたか

鈴之原高校に入学してきた新入生。一般クラスのクラスAに所属しており、三美のクラスメイトである。音楽を習っていたわけではないが両親や家族の音楽好きが高じて音楽に対する感受性が高く、絶対音感を持っている。(ただし音楽の知識がないので、曲については知らないことが多い)人には言わないが、全くの独学でピアノを演奏しており、特に聴いたことのある音楽を両手で演奏する事が出来る。


・畑中 三美/はたなか みつみ

鈴之原高校に入学してきた新入生。一般クラスのクラスAに所属しており、義隆たちのクラスメイトである。中学1年の時には「カナリア」と称された歌の持ち主で、その華麗な歌声から一時期注目されていた。しかしそれ以降、合唱や音楽の舞台に上がる事はなく、今年の高校進学で、ようやく表舞台に彼女の名前が知られることになった。合唱の事もあり音楽の知識は堪能で、また音楽にまつわる文学や学問に限って成績が優秀である。運動能力は高くないが、肺活量だけは人並外れており、持久走や潜水と言ったごく限られた能力だけは異様に高い。

―――


・杉山 佳花/すぎやま けいか

鈴之原高校に入学してきた新入生。義隆たちと同じクラスAで、三木宗助とは前の中学校からの知り合い。活発でクラスの中では目立つ存在で、男女の区別なく仲良くできる性格。宗助のバカな行動に鉄槌を下すのが日課となっており、宗助の事も「腐れ縁」と称している。クラスメイトには言わないが2年に兄がいて、実は兄の事を何よりも大事にしているブラコンな所がある。しかし、それがバレるのが嫌で、入学してからは誰にもその話をしていない(宗助は知っているが、佳花の名誉と自分の命のために人には話さないと約束している)


・三木 宗介/みき そうすけ

鈴之原高校に入学してきた新入生。義隆たちと同じクラスAで佳花と同じ中学の出身。いわゆるお調子者的な性格で、事ある毎に羽目を外しては佳花に制裁を食らっている。そんなやり取りのおかげかクラスでは盛り上げ役として佳花とは別の方向で愛されている。佳花の兄の事も、佳花がそれをあまり表に出したくない事も知っており、高校になってもそう言ったことを口にしないようにする義理堅さは持っている。


・海撫 睦美/かいなで むつみ

1年クラスEの生徒。合唱部に所属することになり、部長の岬からは学年のリーダーを任された。責任感が強く、またプライドが高い所があり、学業では同級生でも抜きんでており、運動も部活生に劣らない程で、常にトップクラスを目指すことを目標にこの高校までやってきた。同じクラスの茜とは小学校からの幼馴染ではあるが、睦美にとっては長く一緒にいる友人の一人くらいの感覚で接している。父親は鈴之原市議会議員であり、時折議員としての父親の仕事を追って手伝いをすることがある。


・信時 茜/のぶとき あかね

1年クラスEの生徒。合唱部に所属することになり、元気な声を買われてアルトパートで合唱に参加することになった。興味のあるものには居ても立ってもいられず突っ走っていく事が多く、女子が多いクラスEではクラスメイトに可愛がられるマスコットの様な扱いを受けている。実は合唱に関してはそこまで歴が長い訳ではなく、中学2年で、幼馴染の睦美がここに進むと決めてから、それを追いかけるつもりで進学を決めた。そして、その熱意に押される形で睦美から歌のレッスンを短期間だけ受けていた。すると興味を持ったものに疑問をする性格が幸いして、グングンと歌唱力が伸びていき、本人も歌が好きになっていった事で、睦美と同じ学校の同じクラスに進学することが出来た。


2年

・杉山 文人/すぎやま ふみと

2年クラスEの生徒。音楽専攻クラスで音大に行くための勉強をしている。1年クラスAの佳花の兄であり、彼女が入学してきたことは本人から何度も聞いている。合唱部に所属しているが、女子だけで構成される合唱部そのものには入れず、主に合唱部の活動写真を撮影するカメラマンとして合唱部の活動を眺めている。ひょんなことから義隆と知り合いになり、自分の知らない佳花の話を聞くようになった。本人は妹がよく慕ってくれていると言うが、知らないうちに妹を甘やかしている所にはまだ気が付いていない。


・三枡 はるか/みます はるか

・三枡 いちる/みます いちる

2年クラスEの生徒で双子。はるかは2年生の学年指揮で、いちるはピアノ伴奏を担当している。一件二人ともよく似ているが、性格があまり似ておらず、しっかり者のはるかに対して、さぼり癖があり、ピアノの練習もちょくちょく抜け出してしまういちると言った正反対の性格をしている。はるかは努力家であり、ロングトーンが非常に長く出せるのは本人の自慢。一方でいちるはさぼり癖はあるものの読譜力が圧倒的で、楽譜に書かれていれば5分と経たずに視奏が出来る。ただし変拍子や超絶技巧は当然練習が必要で、ピアノレッスンでは特にドビュッシーなどをあてがわれて半泣きで練習している。


3年

・吉岡 岬/よしおか みさき

3年クラスEの生徒。鈴之原高校の生徒会長であり、クラスEが所属する合唱部の部長も務めている。人当たりがよく、どんな仕事も手際よくこなし、生徒会や部活の後輩への采配・指導・振り分けもそつなくこなす超人の様な人物。だが、中学から高校までそんな超人の様な立ち振る舞いをしていたせいで気持ちに綻びが出来て、同級生の朝陽の前でだけは気の抜けきった態度を見せるようになった。成績は悪くないが授業ではあまり話を聞いていない所があり(授業以外の仕事の事を考えているため)朝陽によく勉強を見せてもらっている、しかしクラスでは「会長なら仕方ない」と言った見られ方をしているので、彼女にとって都合がいいとは本人の弁。合唱部の部長という肩書きにふさわしく、声楽のレッスンを受けているだけあって歌唱力は抜群。声楽に関わる音楽の理論などに明るく、ソプラノからアルトまで、合唱の範囲でこなせない音は無い。ピアノは胸を張れるほどではないと言うが、中学までは合唱曲を練習して1週間弱で演奏できるくらいの技術は持っている。


・大中 朝陽/おおなか あさひ

3年クラスEの生徒。鈴之原高校の生徒会で書記を務めており、岬と同じく合唱部に所属している。いつもニコニコとしていて、岬の仕事を笑顔で手伝っている。合唱部ではピアノを担当しており、幼少からピアノを習っていた事もあって、中学ではコンクールにも出場している。生徒会室に併設している給湯室でお茶を入れるのが好きで、給湯室には緑茶・紅茶・コーヒーを常備しており、生徒会役員やお客さんによく飲み物を提供しているが、並んでいる茶葉やコーヒーには、あまり見かけないものや「テレビでしか見ないような代物」があり、出されている飲み物がどれぐらいの価値の者なのかは彼女しか知らない。


・竹久 楓子/たけひさ ふうこ

3年クラスDの生徒。風紀委員長をしており、校則違反者などには厳しく目を光らせている。吉岡岬とは生徒会と風紀委員という間柄で親交は深く、お互いが今の役職についてからは共闘する仲間としてお互いを信用している。ただし岬のオーバーワークだけは看過できないようで、岬が疲れているかどうかに関してだけは妙に鋭い。白(銀色)のツインテールで普段から学校に出没しており、身長が低く小柄なこともあり、勝手知ったる岬などからは子ども扱いされることもしばしば。なおツインテールは自分の趣味で、こうした格好を好きなように楽しみたいと言う願望で今に至っているそうだ。情報処理科なので、コンピューターについては精通している。また「規則違反を取り締まるのにちょうどいい」と言う理由でドローン操縦に関する資格を習得している。


新聞部

・小滝 龍太郎/こたき りゅうたろう

新聞部のただ一人の生徒。鈴之原高校の伝統ある新聞部を存続させるという目的で長くこの学校に籍を置いている生徒。本人も言っているように、既に5留しており、実際の年齢も既に成人である。3年の校舎の最奥にある新聞部の部室で生徒たちの行事や催事を写真に収めており、今の2・3年もその姿は見知っている。しかしどの授業に出ていて、日頃は何をしているのかははっきりしておらず。生徒の間では「記念の写真を撮るだけの謎の先輩」と認知されている。催事などでいつの間にか参加しており、時折奇妙な物言いをしては周りの生徒にドン引きされている。

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