「お伽噺」を含む小説

暖炉の有る部屋で、祖母が孫に向けて本を読み聴かせている。 その内容は、遥か500年も前の昔話。 合計100万の軍隊の間に一人で立ち、一人も死なせる事無く戦争を収めた希代の魔術師…

遥か昔、強大な力の数々を喰らい「七欲の王」の名を受けた彼女は、神殺しを目的に戦いを続け、失敗。魔王として封印を施されてしまう。 しかし三千年がたった今、ようやく目覚めた。 彼女…

ヒルコは神である。赤子を救う神。 彼は職務に従い赤子を救う。 今も昔もたくさんいる鬼ども退治して、赤子を救う。 他の神の力を借りて、偶には鬼の力も借りて。 馬鹿どものせいで忙殺さ…

　みどりの瞳は別世界を映す鏡だ。 　──誰がそんなことを言い出したのだろうか。今となっては分からない。あまりにも一般に普及していて、誰も“はじめ”を知ろうとしないから。そのくせ誰…

生き物好きの植物好き。そしてそれが高じた廃墟フェチ。それだけならばどこにでもいる高校生だが、主人公 天音 彩季(あまね さつき)には親にも親友にも明かしていない秘密が有った。小さ…

俺は、何処から来たのだろう。 桃から生まれた桃太郎は、幾度となく己に問いかける。母の胎内からではなく、何もない空洞、うつほの中から生まれ出でた己は何者なのか。人の姿をしていても、…

第25回電撃小説大賞《銀賞》受賞作のスピンオフ短編がカクヨムに登場。 2020年3月10日、第3弾『蒼空はるかな最果て図書館』の発売を記念して、短編連載を開始！ 《毎週、月・水…

地下鉄がホームに入ってくる数分前。わずかな甲高い金属音が車両の到来を告げる頃。背後にそれはやってくる。しかし、誰一人その姿を正面から見た者はいない……。 札幌の地下鉄を巡る都市伝…

『欠けた満月の湖』で、妖精は一人踊り続ける。 大切な人の意志を継いで、迷える魂を導き星にするために。 KAC20204「拡散する種」参加作品。 ※ノベプラでも公開しています。

それはそれは昔々の噺でございます。 とある山深い渓谷にある里の、それまた奥にひとりの娘が住んでおりました。 その娘は大層美しかったのですが、他の者と違うところがありました。 白…

森の奥にあるのはドラゴンの聖女と１本角のドラゴンが住んだ家。 ドラゴンの視点で語られる、ドラゴンと生け贄の少女の二人の、ほのぼのと無自覚なセクハラ暮らし。 やがてはドラゴンの…

ある日、その少女は思い立った。英語の絵本を作ろう。 来る留学生に自国のことを知ってもらおうと古今東西のお伽噺を集めに集め、集めすぎてどれが一番いいのかわからないのでとりあえずひ…

真冬の登山で遭難した春雄はイタカという女に救われる。 そして、イタカは自らを雪女と名乗った。

自主企画『お伽噺シリーズ』雪女編に参加。現代版「雪女」を意識して書き下ろしました。タイトルの読みは「もっけい」。無言のうちに合意が成り立つこと，また、その合意（コトバンクより）。

魔法は、科学の進歩の片隅で、ちょっとした間違いで産声を上げた。 そして、選ばれた「ヒト」は「魔術師」として技を使い始める。 時には絶対的に、時には翻弄されつつ… でも、「魔術師」…

その国には、「白き宝玉」を天に捧げる美しい巫女姫がいます。 傍に仕える騎士を目指していたロジェに課せられたのは、塔に一人で暮らし、「堕落姫」と呼ばれている冴えない娘・セヤのお守で…

魔法が技術化され、お伽噺のアーティファクトや存在達が、身近に存在する世界で、一人の女子高生が拾ったランプ。 まさかと思って擦ってみたら、これがまさかの大当たり。 やったぜとはしゃ…

これは僕が深夜に考えたお伽噺である。それは一瞬であり、大事な時間だ。 一話完結の短編です。是非是非お読みください！

『かわいいかわいい愛娘。 私とあの人の大事な子。 さぁ、今日はお伽噺をしてあげましょう。 最後はめでたしめでたしで終わる、とっても幸せなお話よ。 …