暖炉の灯る部屋で小さな女の子がおばあちゃんに本を読んでもらうというシーンから物語が始まります。雰囲気があってとてもいいです。暖炉のあったかさや赤い火の色がありありと感じられました。
私もまた、この暖炉の空間に交じって、いにしえの物語を心地よくじっくりと楽しませていただいた気分です。
100万人も参加した戦争がいかにして無血で終わったのか、見物でした。ネタバレになるので詳細は割愛しますが、何気ない素振りを装って大戦を終わらせてしまったあの女性は「不殺の英雄」に相応しかったです。
文章が読みやすく、情景も思い浮かべやすかったです。
ほのぼのとした暖炉のシーン、誰も傷つかない平和的な伝記、とても親しみやすい物語だと思いました。