「SF(すこし・ふしぎ)」を含む小説

　西暦2163年、きのこたけのこ戦争は仮想空間に移行し、一つの国はホーン、ルームという二つの勢力に分かれていた。 　戦績が悪く崖っぷち兵士の竹地は、お調子者な同期の笠山と共に数ヶ…

悠とイス、17歳の物語。

夜、踏切に立つ天使みたいな少女を拾った。 いや、正確には拾わされたというか、勝手に上がり込んできただけなのだけれど。 そのようにして始まった私と奇妙な少女との同居生活は、穏やか…

『僕』とアンドロイドのSF（すこしふしぎ）短編小説。

M氏には一緒にいて十五年になるロボットがいる。 何種類かのテーブル・ゲームを雑談を交えて遊んでくれるという代物だ。 もう世代が古く、知識も時代遅れのものになっている。 そんなロボ…

「私だけが気づいてるって、気づかれないようにしないと……」 　クラスの中心的女子な今井さんに異様に嫌われている自称「モブ子」こと賀茂フイ子は、今井さんの異変に一人だけ気づいてし…

巨大生物の第一の脳に転生した主人公。主人公は、その転生した巨大生物に存在していた第二の脳を銀髪の美少女として擬人化する。名前はニノ。 主人公は銀髪の美少女ニノと協力し様々な苦難を…

【2023年7月28日 24時 第一部、完】 天使のようで悪魔のような少女は、冷たい夜空を見上げて涙を流す。 そしてごくごくふつうの少年は、夏の始まりを高らかに宣言するような陽…

イヌが好きな猿島くんだったが、イヌが飼えない事情があった。それを不憫に思った球磨さんが、自分のイヌと散歩させてくれると言い始めた。 この作品はPixiv、小説家になろう、ノベル…

高校生になった頃、ボクは人と人との間の心の距離を測る『モノサシ』が見えるようになった。 互いの、心の距離が遠いほど長く、近いほど短く見える。 それはそれで便利だし、人付き合いに…

ある男はすべてを捨てようとしていた。 ある男はすべてを失い途方に暮れていた。 ある男は心に傷を負っていた。 ある馬は一頭だけ生き残ってしまった。 彼らは同じ場所に集まる。 そして…

「いやだ、まだしにたくないんだ」 　きりきりと男の手のひらがわたしの首を絞める。 　わたしは懸命にもがいた。 　苦しい、苦しい。しにたくない。しにたくない。 　まだまだやり残した…

ひとりの少年が荒れ野を歩いている。 ぼろぼろの格好をして。 少年は探している。 自分の記憶を。

フィンディルさんの企画「あなたの小説の方角はどちら？」用に書いた作品です。 企画⇒ https://kakuyomu.jp/user_events/16817330653180…

前時代的なネーミングセンスで『ハイパープレイクスルー』と名付けられた技術革新はこの世界を大きく変えた。 もちろん便利で安全になったとは言えるのだが、それは別の側面から見れば不便で…

あらゆるものが反転した世界での私の独自 フィンディルさんの自主企画「あなたの小説の方角はどちら？」に寄せて書き下ろした短編です。 https://kakuyomu.jp/us…

　咲は駅前を歩いている際、突然、治験協力をしてほしいと声をかけられる。話を聞くと、記憶障害に苦しむ人にデータ化した記憶を移植するため、大学にて様々な治験を行っているのだという。 …

大通沿いにあるこの古書店にはいつもコーヒーの香りが漂っている。 口数は多くないものの、人当たり自体は悪くない店主が煎れるコーヒーを飲みながら、今日も相談に来る人がいる。 そんな風…

東日本大震災—―大災害は人々に大きな傷を残した。上沢明雄の心にも…。 幼少期に福島で被災した上沢は、様々な葛藤の末に放射能の無害化に成功する。 放射能が無害化されたとき、人類はい…