変わり者の転校生はクラスに馴染めるのかな……と思いながら読んでいただけに、このストーリー展開に唖然としました。
少しずつ、有賀くんがどんな人物なのかを知るたびに苦しくなります。
なんで苦しいのか? この悩みを客観的に説明しようとすればシンプル(簡素)になりますが、本人にとっては複雑な問題を抱えているのですよね。「自分が変われば世界は変わるよ!」なんて軽々しく言えません。
「輪」があるからペン子がおかしな奴としてのけ者にされるのか?
「輪」や「常識」を軸に考えると、有賀くんの苦しみは仕方がない?
この疑問の答えは、真面目な人や優しい人や痛みを分からない人によって意見が変わりそうですね。だから「これが正解だ!」と断言できるたった一つの答えがでてこなくて悔しいです。
ペン子ちゃんの真っ直ぐな部分は読者にも救いを与えてくれます。
「自分は自分だから」というぶれない気持ちを持つ重要さを痛感しました。
簡単なことじゃないけど、人生はイージーモードになってくれないから。