タイトルに惹かれて読みました。
始まりは、農業を営む主人公が、孤独死した老人の遺した「土」を引き取ります。
孤独死、老人、土。
(ホラー小説なので良い意味で)不気味さがあり、「うわっ嫌な状況だな~」と思わせてくれます。
その土の上に、ミニチュアの地獄が出現します。
いわば地獄の箱庭です。
それを見た主人公は、なんと、地獄クラフトタイムに突入します。
古今東西の地獄が展開し、「なるほど~」と興味深いです。
既存のホラーの型にはまらないため、奇妙な読み味です。
先が読めないぞ、どうなるんだろうと思っていると、一言。
「まずはグレープジュースを入れてみよう」
ちょっと待って、「まず」ってなんだ、と心の中でツッコミました!笑
主人公けっこうトンデモないぞと笑っていると、実験はエスカレートしていきます。
不穏さを感じつつ、オチを想像しながら読みました。
しかし、予想もしない方向からの意外なオチでした!
そして、何ともいえない読後感。
奇抜な設定・発想・オチが、とてもおもしろかったです。
現在、黒澤様の短編を7作拝読しています。
全て読みやすく、おもしろかったです。
また、どの作品タイトルもキャッチーで惹かれています。
これからも楽しませていただこうと思っています!