「錠」を含む小説

私は言葉の錬金術に成功し、自らの平凡な魂と引き換えに、悪魔的な思考力を手に入れた。そして私はこの狂人染みた思考力を、一錠の錠剤に全て凝縮させた。 この薬はきっと苦すぎるが、脳内…

「恋に落ちる、とはよく言ったものだけれど、しかしながら、落ちる穴の深さは誰が決めていると思う？　私のモモ」 　年下の幼馴染の恋バナを聞く、地方巡査の青年の話です。 　少女と立場と…

２０５４年６月２１日。中惑星通過と破片散乱落下による呼称「スカンジナビアの夜」で世界は崩壊する。世界の崩壊だけではなく、中惑星破片群の襲来によって地球はポールシフトした世界として…

自粛期間が開けたと同時に、雨が降り出した。 誰かに呼ばれたような気がして、神社へ向かったみちる。 果たしてそこにあなたがいたのでした。

「5分で読書」短篇小説コンテストのための作品です。 テーマが「最後はかならず私が勝つ（どんでん返し）」と言う事で、少しのミステリ要素があります。是非、キャッチコピーに書いた問い…

露吹　錠はある日宇宙人に寄生された。名前も素性もわからない宇宙人はやがて身体に馴染み彼に変身能力を与えたが、不完全なのか微妙な変化しか施す事は無い。 いざというときに力不足という…

息子であってもおかしくない程年下の男性を知ってしまった千聖が15年ぶりに花開く感情をリアルに描いた錠愛。 冷静さと責任と未来… 令和の大人の至極のラブストーリーです。

夏のある日。彼女の家に久しぶりに遊びにきたスーツ姿の男。 チャイムを鳴らすが、彼女が出てくる気配がない。 仕方ないので合い鍵で開錠し、部屋に入る。 そして、冷蔵庫を開けると、…

穏やかな気候の海に突き出した土地に、二万人ほどが色とりどりに暮らす。 それが櫻河艦艇群。 かつては艦艇が寄り集まっただけの集団だったものが、連結と延床増築を繰り返し、今の形に落ち…

人間のガワを被った何か、と称されるバーチャルライバー最錠銀子。 彼女は自他共に認める人間のクズである。 ひょんなことから、彼女の中身を知ってしまった俺は、得体の知れないものへと変…

開錠するか、施錠するか。てっとり早いのは。

思い浮かんだ短い不思議な話を書いています。二百九十四。

何の目的も希望も持たず平凡な人生を送っている主人公。ネットで話題になったエル・ドラードへ導くカクテルに興味を持ちBarを訪れる。だが、その貴重なレシピは特別な条件を満たした時にだ…

魔導機関という導力で魔法が文明に組み込まれた世界。そこで『黒翼』という特殊能力を持った女ケイと軽薄な相方タキタのコンビ運び屋が世界の命運を握った少年を遥か彼方の国に運ぶファンタジ…

足錠で繋がれた、二人の歪な生活。 Twitter企画タグ：#週一創作ワンライ お題 ・痛 ・うなじ ・さよならを ・想像と違って ・「私(俺)が嘘ついたことある？」 ※この作品は…

言葉って、毒にも薬にもなると思う。 あとがきのようなもの 一万錠に達しましたので完結といたします。 毒にも薬にもなると書いておきながら毒多めでしたね。仕方ない。これが私。 …

『籠の外』として鬼狩りの活動を行っている淀盾。 彼には琴子という想い人がいた。 鬼狩りとして１人前になり彼女に告白することを目標に、平和で穏やかではないけれどそれなりに充実した日…

【第一類医薬品】 この医薬品は、薬剤師から説明を受け、使用上の注意をよく読んでお使いください。 【製品説明】 （１）特定の人物に向けた恋心を完全に消し去る内服薬です。 （２）１…

　今作の主人公、石橋遥は幼い頃に両親を亡くした。理由は交通事故。高熱の遥を病院へ届けようと急ぐがあまりに起きた事故だった。 　それ以来、遥は『安心安全』に執着するようになる。 …

錠前屋が作るのは、動植物や草木の細工の精巧な錠。 そればかりでなく、この錠前屋の錠には秘密があった。生きているのだ。 そんな中で、ただ一つ、鍵のない錠がある。 少女の形をした錠と…