青い薬瓶に葡萄をそえて
他日
157錠.青い薬瓶
去年の真冬の深海のように青く
少女の目からこぼれた滴のように澄んだ
貴方の右手におさまるくらいの大きさの
薬瓶のなかには
昨日の切傷の鮮血のように赤く
少年の頃になめた飴のように丸い
貴方の両手におさまるくらいの量の
錠剤が入っています
用法用量なんて気にせず
口に含んで
きっと
世界は優しいままで
貴方も優しいままで
何も変わりやしない
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