506錠.beautiful world
かすんでいく理想を抱きしめて彷徨いながら
流されていく人達を眺めて
こいつらには話が通じないと
呆れて黙って
斜に構えて傍観している僕に
「言葉にしていいんだよ」
簡単にそう言う君は全然僕を見てないよ
なんにも知らないくせにそんな事言わないでって思う
なのに
世界は美しいと笑う君に届くように
今も僕は
ありふれた偽りに口をつぐむ
さびれていく期待にすがりついて漂いながら
遠ざかっていく未来を眺めて
こんなもの捨ててしまえばいいと
諦めて嘆いて
一人黙って落胆している僕に
「ここで泣いていいんだよ」
簡単にそう言う君は全然僕を見てないよ
なんにも知らないくせにそんな事言わないでって思う
なのに
世界は美しいと笑う君に届くように
今も僕は
ありふれた憎しみに目をつぶる
もう会えないかもしれない
もう届かないかもしれない
こんなにも僕の世界はまだ
まだ
濁っているのに
いかないでって僕が言えば
いかないでって僕が泣けば
「このままでいられたら」
悲しげにそう言う君を全然僕は見れなかった
なんにも知らなかったからなんにも言えなかったんだ
君と
世界は美しいと笑いあえるように
ずっと僕は
ありふれた希望を探し続ける
君が
見ていた世界を見れるように
ずっと僕は
ありふれた幸せを探し続ける
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