サブスタイルチェンジ
アリエッティ
第1話 ワレワレハ...
オレの名前は露吹
とある日のコンビニからの帰り道、オレは宇宙人に遭遇した。宇宙人は一瞬で体内に侵入し、身体を乗っ取ろうとしたが途中で侵攻を停止した、大量の納豆を摂取していたからだ。
よく分からないが、宇宙人には酵素が効くらしい。
実質宇宙人に勝った訳だがその日からオレにはおかしな力が宿った。
宇宙人は完全に身体に馴染んだのか姿を現す事は無いが、姿形を変化させられる、変身能力を得たんだ。
それにこの身体になってから、変な奴らに付き纏われるようにもなった。
「メメメメメ..メメメメ。」
今もこうして真っ昼間だというのに路上でメンチを切られてる。
「なんだコレ...タコか?」
無数の足で突っ立ってやがる、弁当のウインナーの原型みたいな奴だ。
「ウスターソースを飲メ!」
思想がまるでわからん、通常より濃いめのソースを飲ませようとしてくる。
「ソースの妖精か?」
なんで形状タコなんだよ、なんかもっとあるだろわかりやすいの。..あんまりパッと出てこないけど今は急に。
「メメメメメ...メッー!」
「わかったよ怒るなって、怖いんだよ読めない奴の沸点はマジでホント」
ウスターが好きなのかな?
だよな、多分。手元にも持ってるし、いっちょやるか変化。
「いいか見てろよ?
ウスターソースになればいいんだな」
手を二回、叩いて顔を擦れば変化完了だ。ソースに変身って初めてだな。
「ていっ...どうだ。」「……」
どうなるんだろうと思ったけど、あのなんか筒みたいな奴に変わるんだ。
...あんま反応無いなぁ、ミスったか?
「ソレ、ウスターじゃナイ..。」
「ウスターだろ、よく見てみ。
腰あたりの文字ほら、しっかりとここに...お好みソース?」
あ、ミスった。
これお好みソースじゃん、使い用途関西人しかわからないトリッキーなやつだわ。やったなコレ、いつもこうだわ
「ごめん、変なんなっちった。
オレいつもこうなっちゃうのよ、ちょっとズレるの。ていうか多分こういう変身しか出来ないんだと思う。」
宇宙人とのシンクロ率とは比例せず、変身効果は微妙を常に叩き出す。もしかしたら宇宙ではこれがスタンダードなのかもしれないが、タコさんはてんやわんやしてるな。
「ウスターを掛けロォッー!」
「うおっ、いきなり襲ってきた!」
ウスターも別にピンと来ないけどな、なんだよウスターって。
...ダメだ、なんか腹立ってきた。
「特殊なソース好きになんなや!!」
自力で蓋を開けられた。
目とかに染みてしまえ、ウスター狂め
「プスプス..」「ん、何コレ?」
溶けちゃったよ、宇宙人ってお好みソースで溶けるの?
「薬品入ったプールとか入れないタイプのやつだな。」
オレも学生の頃プール見学してたなぁ
デッキブラシで床擦ってた。
「で、友だちとかがふざけで水ぶっかけてくるんだけど、本気でシャレになんないんだよなアレ。それがダメで見学してる訳だからねマジで」
なんか懐かしい話思い出したら冷たいもの食べたくなって来たな、夏だし。
「アイス買うか、コンビニで」
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