「言葉 幻想」を含む小説

ただ言葉ゆえに可能となる世界を求めて 　　ひとつの語から始まる没落 　　開かれた場所に存在が宿るとき 　　あなたは既に向こう側に差し向けられている

彼の脳裏にある言葉が響く──我らとひとつに、と。 不思議な声の導きに従ったとき、藤原悠司と“彼ら”が出会い世界への復讐劇が幕を開ける。 光の道を歩み続ける者たちと、その影に飲み…

美容師のアシスタントの給料は安い。 友達は友達同士で上京して行った。 別に仲が悪いわけじゃない。 美容師になる前、俺はチャライ原と呼ばれていた。チャラくないのに。 髪色がキャラメ…

この物語を倭尊神様各位に捧げます――。 ――ねえ、どうして紅葉は狩ると言われるの――？ 今も耳に残り続ける霧生紅葉《きりゅうもみじ》のかつての言葉。 まるで世界を揺らすかのよう…

「これはむかし、むかしのお話です」 　世の中不思議なことは多いけれど、ここ数年世界各地で超常現象の報告が相次いでいた。甘い水が流れる滝、虹色の花が咲き誇る森などなど。言葉だけで…

スキー旅行での転倒事故から7年間昏睡したままの親友を見舞った日、正体不明の獣に襲われた女子大生・冴木依織。巨大な屋敷に幽閉され、高慢な教育係や言葉を話せない姉たちとともに暮らす〈…

遠い西の地から氷雪と鬱蒼と茂れる森林の地へと入植し、権力を握った部族の娘シグディースは幸福だった。だが同盟を結んでいたはずの同じ入植者の別の一派によって国は滅ぼされ、支配者たるシ…

精霊に感謝する祭典『万精節の夜宴』で、大きな声が響き渡った。 「ローザリンデ・バルチェ！　お前との婚約を破棄する！！」。声の主は王太子オスカー。彼は噂の恋人ヴィルマを伴って、婚約…

　僕はある日、夢を見た。 　幻想というにはあまりにも現実的で、現実というにはあまりにも幻想的な、白昼夢を見た。 『人類と魔族——『勇者』と『魔王』の対立を知っているな。貴様には…

【梗概的あらすじ】 明治１６年夏。 山菱哲佐は今日も博打に負けて知人に集って酒を飲んでいた。その知り合いが言うには友人の質屋を営む伊左衛門という男が女髑髏祟られているらしい。 あ…

岩石砂漠となった故郷に緑を甦らせたい月桂は、ある日自宅の庭の水路で、満開の花の中で倒れている美貌の青年を見つける。 彼は月桂が欲する、大地に命を与えることが出来る力を持つ「色命数…

夫の裏切りを知った妻の心に殺意が生まれる。妻は夫の殺し方を考え始める。現実と幻想の狭間で、妻の心は少しずつ蝕まれていく。

土砂降りで前がろくに見えない。 ワイパーが効かないほどの殴り雨 つけていたオーディオのボリュームをミュートにし そっと雨の音を聞く 寂しい ふと心が誰かを求めた こんな雨の…

　死んでしまった『彼女』を助けるため、あなたは七つの笛を求めて旅立った――。帰りを待ち続ける『私』の唄として、自由詩の形式で綴られる、あなたの冒険譚。 　言葉遊びや幻想に満ちた色…

「想像して。ここは教室ではない。貴方は今、広い砂浜に立っている。波音がして、綺麗なアクアブルーの海水が、脚に寄せては引く。冷たくて気持ちが良い。感じてみて……」 　しおんは放課…

『スライムに２０回も殺されたゲーム』 そんな言葉を生み出したある意味伝説的オンラインRPG『幻想世界』に一人の廃人プレイヤーがいた。 PVPコロシアム第一位・レイドクエスト第…

高校三年生、受験が控えている花言楓斗はある日『幽霊が出る』と噂の廃教会に訪れる。 しかしそこにいたのは一人の少女――楪宮古だった。 会うたびに惹かれていく少年と、ミステリアスな雰…

*この作品は幻想世界の話です。

この世には人智を超えた生物が存在する。 けれど、人々は彼らを幻想上の生物だと思いこんでいる。 その理由は密かに人類を守る者達がいたからだった。 それは人であり、そして、人に味方す…

モノの行方のお話です。 ※作中にて一箇所言葉の誤用というか、本来の読み方や意味とは違う使い方をしています。賛否あると思いますが、意見をくれると嬉しいです。