そして僕は、再び始まりへと至った。 〜ループを繰り返し、『魔王』を倒すという運命に抗う〜

とあるk

プロローグ——ステージ 0

 まるで終末のような、凄惨な光景だった。

 全てが壊れ、全てが崩れ、全てが果てている。雲ひとつない空の下、空の月が僕たちを照らしていた。


 僕は地面に倒れ込むリーナに駆け寄る。


 また、こうなってしまうのか!


 ——結局、こうなってしまうだというのだろうか。

 僕はリーナに駆け寄り、そのぼろぼろになった体を持ち上げる。——まだ息がある! まだ、どうにか助ける術があるはずだ——!


「おいリーナ! 目を覚ませ!」


 崩壊したバックミーア城の中心で、僕は叫ぶ。——何か、何かできることはないのか……! 僕はあたりを見回す——が、何も方法を思いつけない。


「やめろ、ケレシス。そいつはもう……助からない」


 サリアが諭すようにそういった。

 わかってる、そんなことは。だが、僕はどうしても彼女を死なせるわけにはいかないのだ……!


 どうしてこんなことになってしまったのだろうか。僕は記憶を巡らせる。

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