「純文学 日常」を含む小説

軽い風邪を患った美大生Kは、夢の世界に浸りそこで「林檎」と「白桃」の表象に出会う。強烈な二つの果実の甘みに悩まされた彼は夢幻の世界で出会った「怪物」に身を投じ、夢の世界を切り捨て…

【なろう小説にて投稿しています】 　事故で両親を亡くした【佐久間　水樹】は、トラウマから外の世界を恐れ、家に引き籠るようになっていた。人との交流の減少・変化の無い環境・何かに打…

後書き兼前書きです。最後に読んでも、最初に読んでも構いません。 時代の中で使われなくなった道具というのはたくさんあります。 筆を日常的に使っている人はほとんどいませんし…

太陽を反射して光るベル。 開いた窓から風が吹き、夏の薄いスカートがヒラヒラ揺れる。 差し込む光に白いシャツが眩しい。 （少女日常系。夏と感情と。少し部活。）

ハエの飛ぶ音が聞こえる。 僕はある日、夢を見た。僕が僕を看取る夢。 そんな歪な夢を見た僕だったが、日常は続く。何事もなく、僕は目を覚まして僕にしか見えない兄弟と歩きにいくのだ…

「午後四時、銭湯の脱衣所で頭を拭きながら、そういえば瀬名ってどうしてるかな、と思った。」 上京して三度目の年の瀬、実家に帰らずに過ごすおれ。 大学の後輩の瀬名もまた、築古のボロア…

「僕たちはクーラーのない六畳一間で、夏という季節に完全に敗北していた。」 大学生の圭太と従兄弟の虎兄の、夏のひとこま。

ぼんやりとした憂鬱に心を巣食われている「私」。この状況をなんとかすべく街へ繰り出す、なんてことのない話。

　気象予報士が言うところの「絶好のお出かけ日和」に、私は、池袋駅の人混みで目を回している。 ------ 　次回作の取材のため、担当編集と待ち合わせをしていた、小説家の主人公。 …

「私は人間です」 マリアがいつも言うセリフ。 男がそれを認めることはない。

――まるで、何も見えない暗闇の中を泳いでいるみたいだ。 上司との飲み会に付き合って終電を逃した俺は、夜の街で途方に暮れる。そんな俺が見付けたのは、不似合いに深夜の街中で光を放つC…

長野県の山奥にある公立高校に進学を勧めた武花　美憂(たけはな　みゆ)。 そこは、かつて母が青春を謳歌していた母校だった。 東京の学校には進学せず、わざわざ身寄りのない長野に越し…

日常の風景。 プロットは父の日に合わせて作っていたのに、盛大に遅刻。

病室で送られる音だけの日常。 聴覚以外の五感と知能に問題があるようだ。

透明人間の融(とおる)は高校生として地元の学校に通っている。ある日クラスメイトの清水さんとの会話をきっかけに融の心は新しい方向に動き始める。

”私”は大学を辞めた。理由は何かが違うなと思ったから。 けれど、大学を辞めた私の心にはぽっかりと大きな穴があいてしまった。 心の穴は私から生きた心地を吸い取っているみたいで、私…

自分は女子トイレの個室の中に存在していた。 自分は混乱していた。自分は下腹部に軽い憂鬱を抱えていた。腫瘍を植え付けられた様にも感じられる混乱は、自分がどこから来て、どこに向かうこ…

中学生の芽衣は、大好きな祖母が認知症を患い、人が変わってしまったことに戸惑いを覚えてしまいます。この作品は高齢化社会にありふれた家族の日常を芽衣の視線から描いた作品です。 ほのぼ…

ただただ気に入らない。 どうせ誰も聞いちゃあいない。 言ってしまえば良いんだ。どうせ格好なんかつきゃしないんだから。 （日常系の短編。古い家と靴と少年と感情。少し梅雨のイメージで…