「カプセル」を含む小説

　昔々、ある小さな街の片隅に、見た目は古びたが心温まる不思議な小さな古本屋がありました。 　店の名前は「タイムカプセル書房」。 　その名の通り、この店には時を超えた物語や知恵がぎ…

　みんなへ。最後のかくれんぼをしよう。 　成人式の日に、小学時代に埋めたタイムカプセルを掘り出すと、今ここにいない親友である神司の宝物にそう書かれていた。 　小学時代によく遊んだ…

状況が変わることで、反応が起こる。しかし、反応が起こることで、状況が変わる。そして、状況が変わることで、反応が起こる。

二十年前に埋めたタイムカプセルから出てきた手紙。その内容とは？

　タイムカプセルが開けられることはない、それが俺、秋月修平の持論だった。 　だから、中学一年生の頃に約束したタイムカプセルを開けに来る人は自分以外に誰もいないと半ば確信していた。…

体を壊して十年ぶりに地元に帰ったわたしは、母のすすめで近所の桜を見に行くことにした。 そこで桜の木の下にタイムカプセルを埋めたという奇妙な男に出会って――。

学年中の女子に振られ続けている藤原優斗は、100回目のお断りに自信をなくし、さらには唯一の肉親であるおじいちゃんまでも亡くしてしまう。 絶望の最中自殺をしようとするが、その瞬間…

　テレビや冷蔵庫、エアコンといった目的別に作られたモノの目線で見たときに何を感じることができるのかを学べる『創造未来研究所』という施設がオープンした。海沿いに建設された施設で見晴…

地球最後の人類となったリクルは、すでに体の大半を機械化してもなお、培養カプセルの中にいるヒナミとの約束を果たそうとしていた。 それと時を同じくして、リヤナ村のリクルは狩りの最中に…

学生時代から通っていた、岡山駅前のサウナ。 ひところは、暑い日にはいつもカプセルに泊っていた。 サウナに入って、水風呂浴びて、またサウナ。 そのサウナ、繁華街の姉妹店はすでに閉…

時間の止まった部屋の中で、いなくなった恋人を思い出すお話です。 Twitter企画「ペーパーウェル11」参加作品 テーマ：時計・時間

彼女と求める最高の八小節。集中した過去よ、高鳴って咲き誇れ。

ロボットが大好きな高校生一縁（ひより）は、あるガチャガチャを回していた。彼は、常日頃から人や物には、特定のもの同士で縁が存在するのでは、と考えていた。それを信じて彼は、今日もガチ…

幼馴染のひとつ年下の女の子。波音（なみね） 小学生四年生の夏休み、僕は海沿いの避暑地で彼女と出逢った。 肩までの黒髪。陶器のような白い肌。白いワンピースと大きな麦わら帽子の似合う…

　かつて人類には想像したことはなんでも現実化できる「夢」という力があった。 　しかし、たったひとりの想いによって夢の力は失われてしまった。 　西暦二四三〇年。医療用カプセル型デ…

地元での成人式に参加するため帰郷。その後、今時珍しいタイムカプセルを掘り返すイベントが開かれるらしい。 全員必須で２０歳の自分への手紙を書かされているので、参加せざるを得ない。 …

酔っぱらって帰宅した私が、翌朝目を覚ましてみると……。 本作は、 鳥尾巻さんの自主企画 『お題企画【瓶の中の手記】5000文字以内の短編』 https://kakuyomu.j…

元より廃墟好きだった私は、同志のブログに興味を惹かれ、廃村集落となった無人島へと足を踏み入れた。未だ生活感の残る島を気ままに探索していると、砂浜にポツンと放置された古めかしい缶の…