「ほんとう」を含む小説

　立山には〈石使い〉と呼ばれる祈祷師がいる。彼らは石の熱を神に捧げ、神は石を赤く輝かせる。 　しかしそれはカムフラージュで、〈石使い〉のほんとうの目的は宗教とはぜんぜん別のところ…

心霊とか、信じる、信じない、あってもおかしくないかなあって思うこともある、人それぞれですよね。でも、自分がどうとかとは別に、なにか本当に呪術みたいなことしてる人もいるんですよね……

技術的特異点が生じた後、シミュレーションフィールド上で不死化したアバターとして暮らすわたしは、不死化に間に合わずに死んだ親への愛情に固執し続ける。死んだ人間とほぼ等価な動作をする…

そろそろ半世紀生きてるってのに、いまだにわからないんですよ。 自分が何者なのか。 ※幼少時から今に至るまで、筆者の黒歴史をひたすら書き連ねた文です ※ほんとうに黒歴史なので…

　容姿を自由にカスタムできる遠隔操作型アンドロイドが普及した日本。意のままに操作でき、アンドロイドからの情報もリアルに近い形で体験できるため、まるで自分とは別の人間になったかのよ…

ケーキ屋さんで働き始め、わたしは自分の特性を再認識しました。 そう、つまり、ＡＤＨＤだし、アスペルガーなんです。 同じ特性の方はきっと、ケーキ屋さんで働くのはつらいと思う。 ほん…

僕は英語ができない。脳がもう英語を受け付けない。しかし中学生の僕には自由英作文という悪魔がつきまとう。 そこで僕は考えた。翻訳ソフトを使って乗り越えられないか。 これは翻訳ソフ…

――2023年12月12日の朝方。 夢の中でもすやすやと寝ていた私は、とある女性に起こされ、「ここを読め！」と言わんばかりに一つの本を顔に押し付けられた。 寝ぼけ眼でどうにか読む…

　アレックスの日々続くはずのルーチンが突如、一変したのは、アレックスが地表の未知の生命体を発見した日のことでした。 　その存在は、科学の奥深い領域とも、宇宙の無限の可能性とも、つ…

《私》は水槽を抱えて海へ行く。 《僕》は水槽に閉じ込められている。 ほんとうに短かった毒の話です。

学校でいじめられている子に、妖怪が取り憑いてしまった。 妖怪はなにやら伝えたいことがあるようで……。 「学校、つらいですよね。ほんとうに済みません。ぜんぶ私のせいなんです。どう…

【カクヨムコン9】中間選考突破。ほんとうにありがとうございました。 俳句や少し変わった異世界長短編ややっぱり少し普通ではない百合小説やBL、恋愛小説などを詠んだり書いたりしている…

愛しているわけではないが結婚しよう。 後継者が必要な男と、あと数年の命の父に子どもの顔を見せてやりたい女の利害が一致した。 愛のない結婚だったが、まわりを心配させないよう幸…

不思議な霧に閉ざされた半島にある、とある帝国にて。 ウルリーケは『枯れ谷』と呼ばれる辺境の土地へと向かっていた。 本来嫁入りする筈だった相手の命令により、有難くない二つ名と共に、…

詩

人生100年。なんて言われ始めてしまった。 老人たちは100年をどう締めくくるか。 いま、どう思っていて、これから先どう変わっていくか。 未練が多い方が幸せ？不幸せ？ 少ない方が…

美しい嘉乃と皇太子である清原王 二人は偶然、東宮御所の庭で出会って、恋に落ちた―― タイトルは「あまがけるうるわしのくに」と読みます。 和風ファンタジー×あまあまのラブストーリ…

　男爵令嬢だったコルネリアは、両親の事故死をきっかけに叔父夫婦とその娘ディアナに家を乗っ取られてしまった。 　屋根裏部屋に追いやられたあげく、使用人扱いを受けたコルネリアは、下…