「ほんとう」を含む小説

他の人の作品に感想を書けなくなった──。 そんな悩みを抱えるひとりの創作者のエッセイを読み、私は思いました。 「この人は、創作界隈でもほんとうに稀な“誠実な人”だ」と。 相手…

ウェブ小説大賞を受賞した作家・叶夢沙織は、担当編集のアドバイスに従い、旧友たちと連絡を取ろうとする。 埋もれていた高校卒業のSNSグループへ、受賞を告げた。 再開される、懐か…

　少しやせ細った野良猫に餌をあげ家に帰宅すると、ノックの音が聞こえてきた。 　玄関を開けると、そこには裸の美少女が。 　銀髪猫耳オッドアイの巨乳の美少女……って属性多すぎっ！…

マリスは前世で毒親育ちなうえに不遇の最期を迎えた。 転生したらヘデルマリア王国の第一王子だったが、祖国は帝国に侵略されてしまう。 戦火のなかで帝国の皇帝陛下ヴェルハルトに出会う。…

家族に傷つけられ、逃げ出した少年アルヴィー。 そんな彼を救ったのは、風変わりであたたかな公爵令嬢――サフィールだった。 両親から虐待を受けていたアルヴィーは、ある夜実家を逃げ出…

町を抜けて、木立を過ぎて。 しばらく歩けば、見つかります。 その建物には看板はありません。 じゃあ、どうやって見つけるのか、って？ ふふ。 必要であれば、必ず見つかりますよ。…

ある案件が、静かな夜を破った。 立場も得意分野もバラバラの“少数精鋭”が集まる――冤罪救済チーム《トゥルース・コード》。 元検事の弁護士は法廷で道をこじ開け、理詰めの鑑定士が見落…

世界は、ひとつだけじゃない。 世界の大きさは、決まっていない。 陽当たりの良いテラスで寛ぐ老人が出会った一匹の黒猫。 黒猫は、人間の言葉を話すネコだった。 黒猫から語られたの…

天国でも地獄でもない──その中間に位置する「輪転区」。 そこでは、生まれ変わりを控えた霊魂たちが“人間の人生をリテイクする”という謎のお勤めを課されていた。 神様は最近、人間界…

中央線高架脇の小さな刺青店。男は今日も、人の皮膚を彫っている。誰にも理解されない線を描きながら、ほんとうは誰かに見つけてほしい――そんな身勝手な願いを、必死に押し殺して。 そん…

初投稿です。 銀河連邦の次世代最新AIユナが、視聴率改善を目指し異世界へ転移（ほんとうの意味で転移）します。けど、この異世界なんかおかしい・・・。 停滞した異世界がユナによって、…

ドッソレス以下

※長い物語の第三章にあたります。 ※ここからでも読めるようになっています。 ※この第三章の冒頭をお読みいただいて、「この前ってどうだったんだろう」と思われたら、第一章と第二章が…

　みんなに訊きたい。　なにか分かったかな。 わたしはいまだになんにも分からない。 分かった気がますます、しなくなる一方である。 この歳である わたしもそれなりの知識見聞は得ている…

「まま。さんたさんってだあれ？」一歳七カ月のはうのソボクな質問に母、ふゆは額に手を当てる。「とうとう知ってしまったのね」。夫の聖さんとともに、はうのほしいクリスマスプレゼントを探…

　私は、小学生の低学年のころ、星の世界に興味を持ち、天文学者になろうとあこがれていました。 　しかし、その後の人生で、ほんとうに天文学者になろうとしたことは一度もありませんでした…

自由だった魔法は滅び、世界は学問として制約のある魔術を使う。しかし、世の中の魔術士は年々減少の一途を辿っていた。 リフィエル・ローベインは、魔術士だ。 魔術士管理局、魔術研究課…

山の上に建ち広く日本海を見渡すことのできる雪国の大学――琥珀紋学院大学の国際学部に所属する研究者たちの、愛おしい姿を描いた小説です。 ラブラブな夫婦生活を送る藤棚扇や躑躅柚子。…

不思議な本が起こすささやかな奇跡と、 その本を中心に交錯する想い。 自分の感情をうまく表に出せない不器用な主人公と 悲しみの中でもがく少年。 そして、ただただ好きな人を想う幽霊…

小学生のみずきは、透明な水を“絵の具”にして 白い画用紙に毎日お絵描きをしている。 筆を動かすたび、そこには “だれかと手をつなぐ絵”が、自分にだけ見えるのだ。 家族にとって…