「籠」を含む小説

僕は今年も彼女の帰りを待つ。 8月13日、そろそろ帰ってくるだろうか。 もうすぐ、玄関の引戸が"からら"と開いて懐かしい彼女が聞こえるだろうか。 「ただいま」 全てが昨年…

豊かな資源と職人気質の文化を育む国〈レルヴァ〉は、他国の武力侵攻へ魔術で対抗してきた。 魔術はレルヴァの女性が魔女となる事で扱えるようになり、他国には存在せず、またレルヴァは魔女…

閉塞感。重圧感。責任感。 いつも逃れたいと思っていた。 纏う空気を取り払えたら、きっと空は青いのだろうと信じた。 そんな中で見つけた彼は……。

ある冬の日に、圧政を敷いた王が弑逆された。 氷の魔女と称される冷徹な王女は、城の一角に隔離され、他国の兵士に見張られながら、過ごしている。 閉ざされた小さな部屋。 魔女の持ち物…

誤字脱字、指摘、感想お待ちしております。 後、タグの使い方あってるか分からないので教えていただけると幸いです。 数百年後の未来。 全世界主要都市監視封鎖システム作動、通称"世…

また、あの春が巡る。 幾度も繰り返すその季節は夢か悪夢か。 その鳥籠から助け出すために――きっと、安楽死させなきゃいけないから。 滅びゆく街を看取る大樹の下で、少年は呟いた。 …

魔法使いリディアがカラスと生活する話です

　昭和初期。とある山の頂に、妖魔を引き寄せる血を持つ女がいた。 　彼女の名は籠野朱鷺子(かごのときこ)。その能力は代々女にしか継承されず、政府にひそかに保護される存在だった。 　…

即興トレーニングというサイトご存知でしょうか？ なんかやってたなもったいないな〜あげるか、というのと、後日気が向いたら掌編をあげたいな〜という気持ち。 ログインしたら残っててびっ…

雨の休日を楽しみましょうという話です。

その日、人類はラッパが奏でる滅亡の音色を聴いた。 雲を切り裂き、天から現れたのは無数の異形の天使。 彼等は地上に滅亡を運び、神による審判は始まった―― 千葉に本部を置く日本…

孤児院で虐待じみた扱いを受けていたユニは、「父の魂が籠もったぬいぐるみ」に導かれ、大宇宙を行く宇宙船へ乗り込むことになる。 宇宙船では個性豊かなクルー(人間型二名・ロボ一名・鎧一…

「それじゃあ、シテもらおうじゃねえの」 謎の褐色巨乳美少女により、トラック事故から救われた、灰色青春真っ盛りの男子高校生・桧山伸夫。 乳袋の少女・薊の目的は、魔族の脅威となる『…

日高。 籠の鳥のあなたを自由にすることが出来たなら。 もう一度あなたを取り戻すことが出来たなら。 私の出来る全てをかけて走りぬけるの。 あなたをもう一度抱きしめたいから。

棕櫚は作る。蒸気機関の機械を。 灯篭は導く。求める者を屋敷へと。 屋敷は佇む。海底都市を見下ろすように。 ここは黄昏灯篭の屋敷。 あなたが求めるのは、富か技術か、それとも。

本を読んでいると、小さい黒いものが落ちてくる。埃だと思って見てみると、それには細い手と脚がついていて…。 (「セルバンテス」「小説家になろう」にも掲載しています)

八大陸という世界において、人族は一つではない。 例えば、魔族とは自らの血を代価に魔法という不思議な力を操る種族であり、多人族は最も個体数が多く世界中で繁栄している種族である。 そ…

私を探しに来た鳥籠と、鳥籠に探しに来られた私の話

2019年。 東京某所の私立酉乃刻高校にできた「星籠部」。 そこは、その世界に存在する「ムーンギフト」という特殊能力をもった少女たちが偶然にも出会って作り上げた部活だった。活動目…

目を覚ますと、そこは鳥籠の中だったーー。 主人公コウジが目覚めたのは無数の獣達が飛び交い、巨木がのたうち回る世界。 そこは、弱者は強者に飲み込まれる弱肉強食のジャングル。 果…