「小さな」を含む小説

自らの信じる【うつくしいもの】の蒐集を生業とする【まほうつかい】の『よひら』が買ったのは、水晶の瞳を持つ小さな子どもであった。 人形然とした見目麗しい子どもに名を与え、よひらは「…

ふと気づくと電車に揺られ、見知らぬ町に降り立っていた。「水」を巡る漫歩の終わりに辿り着いたのは……。◆ 出身地でも生活圏だったこともないからこそ書ける、そぞろ歩きの記憶から探り当…

戦地からの小さな箱の贈り物

北の大陸にある小さな村、ネージュでは、春を祝う祭りの準備に追われていた。 祭りの前日に村にやって来た吟遊詩人は、村の子供達に向かって語る。 この村から生まれた、勇者の物語を。

気まぐれに飼い始めた魚が、ある日家に帰ると小さな人魚になっていた。 それから一年。成長した人魚には、水槽どころか風呂でも狭くなってしまった。 小説家になろうにも載せてます。

日の当たらない彼女の部屋で起こる日常。 ありふれたその中に隠れる非日常を妄想する少女。 おばけに見えるシーツ、怪物に見える影、誰もが感じたことのあるそんな小さな妄想を全力で楽しむ…

紅葉（もみじ）家の弟として生まれた竜太（りゅうた）は姉の由美香（ゆみか）に思春期の辺りから好意を抱き、段々と惹かれていく。 相手の由美香も満更ではないらしく、竜太を一人の男性とし…

ある出来事をきっかけに、自分の住んでいた街から出ていかざるを得なくなり、田舎で六年間過ごしていた詩人。ひそかな楽しみは、小さなイタチと呼んでいる甥との手紙のやり取りであった。 そ…

教室から、バラが消えた？　しかも四つも……どうして、私ずっとここにいたのに。 教室から突如、花瓶ごと姿を消した薔薇と、男女の愛が重なる青春ミステリー。

電波にのらなくても、あちこちにシャボン玉のように浮かぶひとりごと。 ぱちっと弾けたら。 聞こえてくるのはどんなひとりごと？ （ときどき手直しをすることがあります）

ドイツ留学中の菅野祐輔は、武蔵野市で開催されるオルガンの国際コンクールに参加するため、一時帰国した。その時彼の心に咲いた小さな花。それは、教会で見かけた少女への、初々しい恋心だっ…

イメージ・コンテンツを制作する事は、視覚を通過して、人の心に問いかけることが一番のポイントだ。 人の心に問いかける事は、感性の同一性を得るということで、国境、時間という領域を超え…

秋の雨が好きな彼女と彼の小さな物語。

さく、さく、ひと針通すたび、淡く小さな光の粒がふわんと布に浮かぶ。木枠にはめられた絹のハンカチに刺繍糸の花が咲く。 　――これを使う人が、きっと、悲しくならないように。 　私は願…

　おれは、櫻谷龍平。小さな頃から、特段の取り柄はないつもりだったけれど、たった一つ、人にはできないことができた。それは、手の少し先にあるものを感じ取り、引き寄せることができること…

小さなデザイン事務所に中途で入社した秋本圭太に突然舞い降りた案件。 「よ、よろしくお願いします！」 「えぇ……なんで俺？」 青春に年齢は関係無い。 ちょっぴり遅い大人達の…