「百」を含む小説

勇者、剣聖、賢者、聖女、合わせて勇者一行。彼らは魔王を討伐して、数百年に渡る暗黒の時代に幕を下ろした。人々は勇者一行を称え、勇者物語が吟遊詩人によって謳われる。まさに希望に満ち溢…

和佳奈のことがずっと好きだった依央と、依央のことをずっと友達だと思っていた和佳奈の、恋を叶えてあげられなかった話です。

初原に思いを寄せる速川。 だが、一度も言葉を交わしたことはない。 一度も目を合わせたことはない。 そんな勇気はない、どうせ自分なんかと一歩も踏み出すことはしなかった学生時代。 勇…

引きこもりになった大学生が、親から家を追い出されて、何日も帰って来なくて。親は、息子が家の外で何日も過ごしていることを喜んだが、冬は誰も近付かない場所で、五百円を握り締めて餓死し…

「カクヨムコン９」参戦中 1999年6月。何百年も前の預言者の言葉通り、世界は滅亡した。 　その日、太平洋のど真ん中に巨大な隕石が落下した。不思議なことに世界中の観測衛星はその隕…

曇りのち雨の日、洋館にて。「私」と「彼女」の物語。 ぶっちゃけると内容より形式重視で、実験的に書いてみたものです。あとリハビリ。

小鳥遊陽子は帰路の途中で、車椅子の女性を見かける。しかしその夜、その女性に声をかけなかったことを後悔し、自己嫌悪に陥る。次こそは声をかけようと決意した数日後、運命の悪戯か、また同…

【伝奇】二百年に一度、巨大かまきりが襲ってくる

「わたしが人殺しだったら、どうする？」 あの日、桐の棺に横たわって永遠の眠りについたはずの彼女は夕日に染まった海を背にしてそう言った。 何事もなかったかのように。 あの日まで…

『レプトケファルス』――それは少子化対策として国が保護している子どもたちの総称だった。彼ら彼女らは勉強などの成績、バイタル値などから算定される「スコア」で管理され、高スコアの者ほ…

魔王ゼオルト・グランは疲れていた。 魔族と人類の戦争が始まって四百年。 もはや戦争は形骸化し、魔族も人も小競り合いしか起こさない。 しかし、歴代魔王の力と記憶を受け継いだゼオ…

「私が出会った天使は、指先で色を見るインスタグラマーだった」 交通事故のために頬に醜い傷を負った大学生の塩飽桃子は、外出もままならない生活を強いられていた。 世間からの視線に耐…

「私は二千六百八十七回目の自殺を終えた」 人が死ねなくなった世界で、少女は過去の友人と再会する。

昔々ある国に美少女という名の少女がおりました。少女は美少女という名が相応しいほどの絶世の美少女です。 　まるでオーロラを思わせるような髪に、ガラスのように透き通った瞳を持つ均整な…

「1984」のような世界で「ハーモニー」みたいなガールズラブをしたくて書いた短編です。

聖女の代理人候補として名が上がるほど、人々に愛されたマーガレット。 だが、気づけば悪女達の手によって国一番、いや大陸一の悪女として忌み嫌われ処刑されてしまう。 処刑された瞬間…何…

オメガバース百合です。 教師(α)✕生徒(Ω)です。他にも幼馴染カップル(α✕Ω)、片想い拗らせカップル(β✕β)います。 本格的な百合を目指して書いてます。 一人称で話が進みま…

長安の遊里で劉條は話す。音楽をこよなく愛する男が耳にした、この上なく美しい音について。その主について。 そんな『百鳴邸の主』の続編です。

唐突に亡くなってしまった記者である私は現世で特に悪行らしいこともしていなかったことから地獄を周り、その現状や歴史をまとめ、冥界で発行している雑誌に載せる仕事を任せられた。 数百年…

大丈夫。大丈夫。 お姉ちゃんがいるから大丈夫。 大丈夫だからね。 大丈夫って、言えよ。