「短編やショート」を含む小説

アナウンサーは、カメラに向かってそう問いかけた。「外交も、経済も、何もかも……。ここ二十年ほどで我が国は緩やかに衰退しています。ひとつの政党がずっと政権を継続しているからです。そ…

思い掛けず恩人になる人も居る

点点点棒棒棒点点点。

短編2500字。 融通の効かない男の話です。 そんな夢を見たから描きました。

天気を人間が操ることが当たり前になった世界で暮らす、一人の少女とその祖母の物語。 美しい世界で生きたい少女は祖母とともに本物を目指す。

愛する妻に先立たれた私は途方に暮れながら日々を無駄に消費していた。 生きる意味を見失いかけた矢先、とあるリサイクルショップで「命の素」というものが売られているのを目にし、私はそれ…

秒で読めるとても短い詩です

「休暇申請しちゃった！」 七月七日の七夕から一ヶ月、今日も地域の七夕にあたるこの日。 文学喫茶オムレットではスタッフの愛理が開店の準備をしていた。 そこにやってきたのは、先月夫…

おまじないには気をつけてください。一歩間違えれば、それは……。

行列のできるトイレからはじまる冒険譚

「おお、待っていたよ。最近、どうも調子が悪くてね」恰幅のいい男は、汗をかきながら鈴木を出迎えた。玄関に辿り着くだけでも息を切らしている。「では、横になってください」

「空島」それは、太平洋に浮かぶ絶海の孤島である。その島には大きな山があり、その山の高さはエベレストとは比べとのにならない。それ故にこう呼ばれている。 「地球で最も天空に近い島」空…

大切なテディベアを、姪に頂戴とせがまれた涼香。 しかしこのテディベア「ロッタ」は、亡くなった母が手作りしたぬいぐるみで……。 幼い頃からずっと一緒だったロッタを、簡単には手放せな…

ニジマス人間の話。この前病院行ったらあなたにはヨーロッパの子どもが飲む薬を処方しますって言われました。びっくりです。

おぼつかない足取りの男は、その呼び声にぴくりと反応した。人もまばらな商店街。仕事の都合でたまたま通りがかった男は、奇妙な露天商に遭遇していた。「おっ、お兄さん。いいクマが出来てま…