空耳の空島
タカ 536号機
空島では空耳にご注意をご注意を....
「空島」この島は、世界ではそう呼ばれている、太平洋に浮かぶ絶海の孤島である。
「空島」には大きな山がありその高さはエベレストとは比べものにならない程高いと言われている。
それ故に、地球上で最も天空に近い場所として「空島」と呼ばれている。
普通に考えて人が住める場所ではない。
エベレストでさえ、人が住むことができないのだから当然である。当然、観光に行くこともできないし、ヘリコプターなどを使っても
「空島」の周りは風が強く危険な為近づくことすら出来ない。
勿論、頂上に到達すれば人類の偉業となることは確かでこれまでも様々な国が優秀な人材で挑んできたが、ついぞ達成する者は現れなかった。
世界は決して到達することの出来ない「空島」を見上げた。そして、いつしか挑戦するものは現れなかった。
そして、これは「空島」の頂上での話である。
地上の人々は知らない。「空島」に人が住んでいることを。それも、小さな国程度の人口がいることを。動物を飼い、果実を育てて生きていることを。
彼らは、昔より「空島」に住まい、体は当然
それに適した体になっている。
それ故に、彼らは下に行くことができない。
体がそれに適した体になっている為、ついぞ地上まで下りることはできなかった。
地上に行くことは彼らにとって死を意味する。
体が耐えきれず体中から血を吹き出して死亡していまう。そんな、残酷なことを目のあたりにした、彼らは地上を見下げた。そして、いつしか挑戦するものは現れなくなった。
これは「空島」での話である。
「空島」ではある問題が権力者の中で話題となっていた。
それは、勘違いが起きやすいことだ。
そもそも、空島は空に近く常時台風の様な風が吹いている。しかし、島の人々は体がそれに適しており風に吹き飛ばされることなど起こりえないし、体が風の影響を受けないのだ。
しかし、問題は音だった。風が強く常時「ゴオオオ」という音が鳴り続けている。建物内にいようが関係ないほどの音量で。
その為、島の人々は話をしている時に8割は聞き取れず勘違いが起こり最悪喧嘩へと発展してしまう。
これは長年の課題であったが上層部がついに解決に対し動きだしたのだ。だが、
「そもそも、問題は風の音があるからです。一番簡単な解決方法は風をシャットアウトすることですが」(聞こえ方:風の音、解決するために「風シャン アウト」いう)
「それは、無理でしょう。風さんアウトとか言っても風が黙るわけがない。最も、真剣に考えたらどうですか?」(真剣に考えたらどうだぁ?」
「真剣に考えてないって言いたいのかよ!
いい度胸だ!ぶっ潰してやる」(聞こえ方:ビュオオオ、ヒュー)
「何言ってるが分からんが、拳を上げてるって言うことはそうゆうことだな、いい度胸だ!」
会議中も当然風の音が邪魔して勘違いが起こりまくる。その為、これまでまともな会議が起こったことは一度もない。
訂正しよう。この「空島」でまともな会話が出来たことはない。
そして、これからも出来ることはない。
「空島」とはそういう場所なのだ。それは、いつになっても変わらない。
空耳の空島 タカ 536号機 @KATAIESUOKUOK
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