「無感動」を含む小説

2104年の未来社会。感情制御の技術をX社が開発し、人々の感情は「幸福プログラム」によって支援されるようになった。しかし、その中で〈無感動〉と呼ばれる一部の人々はなにも感じない状…

意味がある 意味がない 気になる 気にならない そんなことより不登校は悪だろうか。 行かないんじゃなくて行けない？ なら、いますぐストレスで下痢を垂れ流し、嘔吐して吐瀉物にまみれ…

友人が亡くなった.――海に撒かれた/仏壇になった/AIによって再現復活された/そんなものははじめから居なかった シジュウカラが啼く.僕は死ぬ.シジュウカラは生きる.

　彼――――橘 純人は疲れ切っていた。 　毎日毎日社会の歯車として朝から晩まで意味があるかもわからない労働に。 　こんな労働に意味はあるのか。こんな事をして一体何になるのかも、そ…

　生存のために最善を尽くしてきた僕には、生存以外の目的がない。 　誰かを推し、そこに気持ちや金銭といったリソースをつぎこむなんて、ありえない。 　そんな僕に、死んだ妹の夫が会い…

動物の死体を見て何を思っていいのか、心の動かし方を忘れてしまった。 どうでもいい、あってもなくても変わらない一日のこと。 タイトル『ソウル・マイニング』は、UKバンドThe T…

誰にも見られない、知られない観自在菩薩像。何を求めて、その様なコンセプトをなすのか。 「小説家になろう」さんとの重複投稿。

ノイズに魅せられた者たちのお話。

ディアモント伯爵家の長女リリーナは十五歳で社交界にデビューしてからというもの、二年の間に十六回も婚約の話が破談していた。 全ての相手が破談の理由に「運命の人を見つけた」ことを理由…

無価値で無感情に無感動な小説

アウストレア帝国の第4皇子末っ子。 ルシア・アークス・アウストレアは放蕩皇子と揶揄されている。 金と女に目がなく、武技もカリスマも一切なしの放蕩皇子。 ことマイナス評価なら誰にも…

｢きみは泣かなかったね｣ ｢あなたこそ泣かないのね｣

月が煌々と輝く闇の中。 黒い艶やかな髪をなびかせたその女性は、無感動に言い放った。 「あなた、――死ぬのは、恐い？」 それは、愛を知らずに育った青年と、死ぬことを知らずに生き…

～あらすじ～ 　西暦２０１８年２月２５日、物臭な僕の愛猫が亡くなった。 　物臭な僕は愛猫のために泣いてやれなかった。 　これは涙を流すことすら疎む僕が残した、愛猫への随筆である。…

無感動系無感情である品川真也がクラスメイトに偽っているのは〝普通〟という事柄。誰にも気が付かれる事なく、生け簀のような高校生活を過ごしていけると思っていた。しかしクラスメイトの三…

ずっとみている夢の中、医者をやっている「わたし」は無感動になっている自分に気づき、気晴らしのため、街に出た。何もかもが中途半端で未完成な街の中で、「わたし」はある喫茶店を見つける。

「彼女はこの世界に存在を証明していた。そんな気がした」 美しい海を持つ都会から離れた町の高校に入学した湯川虹希（ゆかわこうき）。 丘の上に建つ高校の教室の窓からは、この町を一望…

『西暦二〇九九年』――文明も社会も進化を止めた、『終末』後の世界。 子供たちは地下都市で、単調で無感動な毎日を送っていた。ある日、「冷凍睡眠」から目覚めたという、『前時代』を知…