「短編 不思議」を含む小説

この小説は春夏秋冬 明智を中心とした日常を描く物語であり、飽く迄もフィクションであることを認識した上で、彼ら彼女らの日々が単調で大したオチもなく流れ進むことを認識してもらうことを…

“夜は鬼火が舞い、昼には狐の鳴き声が時おり響く。 そんな旧校舎には黒と赤のセーラー服、旧狐宮学校の制服を着た狐面の少女が居り、一つ願いを叶えてくれるというもの。 だが誰もそれ…

　薫子の意識が、夢と現実の狭間をさまよううちに、ゆっくりと浮上してきた。目を開く前から、彼女の感覚には違和感が広がっていた。まるで、体が宙に浮いているような、不思議な感覚。重力か…

地味で内向的な美咲と、派手で社交的な亜美。一見すると水と油のような二人が、ひょんなことからフードコートで出会う。本好きの美咲と、ファッション好きの亜美。価値観も趣味も正反対の二人…

　とある墓には、お茶やおはぎなどではなく、ネジやボルトが供えられました。 その墓に眠っている老人は生前、自分のことをロボットだと言ってました。 そしてそれは確かに真実だったの…

　私は瑠美奈。 　蒼史朗殿の筆によって命を宿した一輪の花でございます。 　蒼史朗殿は、京の都に住まう類まれなる才能を持つ絵師。筆に魂を込めて自然の美を写し取ることに、人生を捧げ…

　主人公である「ネルシー・アルタスト」は、ある小さな村の外れに一人で済む有翼種(ゆうよくしゅ)の少女だった。彼女はもともと、天空に浮かぶ島に住んでいる「セレスティア」に住んでいた…

「緊張をほぐす時、人の頭をジャガイモだと思え」とはいいますが、実際の景色はなんだか狂気的。 ルビと本文が交差し、視覚と知覚が狂っていく様を読みながら追体験する、不条理SF。

会社をやめることにした主人公、酒の酔いから醒めるといつも乗っている電車とはどこか違う雰囲気の電車に乗っていることに気が付く。終点で降りた主人公は、そこで電車好きの不思議な少年と出…

「袖を振るだけでお金がもらえる」と声をかけられた男が、欲と好奇心にかられて案内されたのは、不思議な店。 ない袖でも振って良い？ 過剰なサービス、無限ループ…男が最後に行きつく先…

　エリナは、薄暗い納屋の隅で身を縮めていた。外では、村人たちの声が騒々しく響いている。 　今日は彼女の14歳の誕生日。 　そして、「風の祭儀」の日でもあった。 　そう、エリナが人…

俺は昔から生きる理由を見つけられず、“死にたい”という想いを抱えていた。 昨夜、なんとなく散歩に出た先で、不思議な人から不思議な“安楽死の薬”を貰った。 その薬を使うか否か考えて…

　東京の片隅にある古い図書館。レンガ造りの外壁に蔦が絡み、時の流れを感じさせる佇まいは、この街の忙しない喧騒から少し取り残されたような静けさを醸し出していた。 　そこで司書とし…

ある女性歌手は東南アジアの海にある島に向かう。 そこは安全で不思議で神秘的なところ。 歌手たちが憧れる自然のステージ。 ダンジョンでライブ配信をする、シンプルなお話である。 ※…

ダニエルは父を事故で失い、死体を埋めた。自分が殺したと思われると恐怖したダニエルは、森の奥深くに逃げる。自暴自棄になったダニエルの前に、年かさの女が現れ手を差し伸べてくれたが………

超能力や魔法が日常にある世界。 幼い頃に不思議な親子に山で拾われた少年、黒森　紅。紅が進学した高校は番長連合があり、色々な事件に巻き込まれていく。 　あまり自分に自信のなかった少…

七夕の夜に、横野奈那（よこのなな）は不思議な男性に出会った。 男性は自らを「彦星だ」と名乗る。そして、奈那を「お前は織姫だ」と告げた。 どうしても、自身が織姫だとは信じられない奈…