「動かない」を含む小説

『声劇』 それは声だけで演じるミュージカル。 舞台の上には、大きな舞台装置や垂れ幕はなく、 役者分のスタンドマイクだけ。 そして、舞台の登壇者はマイクの前から動かずに 自分の声…

　学校で教えられ、ヒトラー・ユーゲントで修練した、ナチス党の説く優秀なアーリア人の選民思想は、学校の先生との秘密の教義で僕の疑問は是正されて、ナチスドイツ帝国の国民としての優越感…

＜夏の日の扉＞ 　向咲日葵（こうさき　はるき）は、未来の記憶を夢に見た。 　立派な医学博士になっていた都合の良い夢を、受験に追いつめられた妄想と、笑おうとした。 　だがその記憶の…

動かない身体で生まれてきた僕と 僕の友達だったアンドロイドの君が 最後に過ごす日のおはなし

〜あらすじ〜 中学２年生の小宮恋虎（れんこ）は、ある日特殊能力を持つクラスメイト、大崎白狼（はくろう）と出会う。 白狼は幼い頃から呪術や魔術を勉強しており、修行の結果「命あるフ…

心理学者の二上涼司は、高名な落語家である、八凪亭円游の寄席を見に来ていた。前座が終わり、遂に円游の噺が始まる。演目は「死神」。そして、噺が終わろうとしている中、突如、円游が動かな…

2070年。ある特殊部隊がいた「ゴースト」彼らは進歩する人類の裏で活躍していた。 彼らが狙うのは「プロトタイプ」。それは全てを変えるほどの力を持った物。その裏で蠢く様々な陰謀。S…

　半年前、私の愛した女性は毒を飲んでこの世を去った。私の友人はすべてを知っていて、何も言わなかった。 　ああ、だが、私に彼を責める権利があるだろうか？　忙しさにかまけ、彼女に何が…

めんどくさがり屋で、ぐうたら。 極めつけに────めちゃくちゃ金縛り似合いやすい主人公、三神 けんや。 体は動かず、脳の発した電波に自分の四足が反応する気配もない。 そのくせ意…

"自分から動かないと何も始まらない" ちょっとの勇気で日々の陰鬱としてパッとしない人生を 切り開いていく小説。

バーチャルユーチューバー『白雪・シャラ・シャーロン』が卒業した。シャラのマネージャーをしていた八上は、自分が持っていたVチューバーへの期待が揺らぐ。八上が忙しさに追われていると、…

とある使われなくなった倉庫で少年は一人、血だらけで倒れていた。 『あー、本当にヤバい』 自分でも危機感を覚える程の出血量。しかし、体は動かない。 『俺……このまま死ぬのかな…

人の死が決定した後。その魂が天国へ行くのか地獄へ行くのかを審判をする、神様が作った世界がある。そこは雲の上にある、夢のように美しい場所だった。 神様の部下である青年、詩季は、子供…

部屋の隅に溜まって動かない、ごみ屑のようだと母から言われるアラベラは、黴令息と呼ばれる侯爵家のアティカスと婚約をした。婚約者のアティカスから婚約破棄の文書を受け取り、アティカスは…

全20話＋閑話8話構成で11/8完結予定です。 ヴィルヘルミナの婚約者は第五王子リューク。 王家のお荷物と呼ばれる顔しか、取り柄の無い残念な王子様である。 周囲の人々からも散々…

主人公は日本で料理屋を経営している35歳の新垣拓哉（あらかき たくや）。 ある日、体が思うように動かず今にも倒れそうになり、病院で検査した結果末期癌と診断される。 それなら最後の…

主人公の涼真は、拝み屋の祖父に禁止されていた、悪魔が封印された社を訪れる。 その社の祠にいた小さな悪魔に願ったことは、友人の右手を動かなくすることだった。嫉妬に身を焦がした人間の…

「今宵は現れるのか？」 鬼がである。政勝の問いに澄明は押し黙った。 「それが判らぬのか？」 「いえ」 「ならば何故？何故？結界を張らぬ？」 「すでに鬼の在る所に無意味です」 「ど…

「おお、生きてるぞ～」 顔を寄せた刑事が叫んだ。 その横で可不可が長い鼻を突き出していた。 ふたりの警察官に抱きかかえられて、棺桶からよろよろと立ち上がった。 掘り返された墓穴の…