「眺めるだけ」を含む小説

男娼である藤之助は、何一つ自由がなく飼い殺しにされるだけの毎日に、生きる目的を失っていた。彼を辛うじてこの世に繋ぎ止めているのは、幼い頃に生き別れになった最愛の妹の存在であった。…

今年度で四度目の怪獣の出現警報が流れた秋の日に、気の迷いで群れから逸れた高校生が屋上で怪獣の暴れっぷりを眺める話です。

30年ぶりのクラス会を、偶然外から眺めることになった私、綿貫。 変わらぬ彼らの様子を見て、私はどこかで聞いたニホンザルの話を思い出した。

日々の生活でちょっと気になるなあという物事（あくまで個人の感想）について、400字程度の短い散文で書いていこうかなと思います。小説より書きやすいし（小声）。それぞれのエッセイに一…

この短編は、大人になったあなたに贈るあの頃の物語です。 月夜のお供にどうぞ。

現代よりも数百年先の話。素晴らしい技術革新もなく、人類は緩やかに衰退していた。かといって、荒野が広がるわけでもない。変わらない町並み。少しおかしな日常があるだけだ。これは、そんな…

アイドルや二次元、キラキラしたものが好きな桐島 海斗は人気の乙女ゲームを買いに行った矢先に不慮の事故に巻き込まれた。 やり残したことは売り切れで全く手に入らない、大人気乙女ゲー…

前世で疲労？　事故？　何かの不運？　で、私は推しがいる獣人の国が舞台の乙女ゲーム『獣人国ローランドの恋物語』の悪役令嬢ミタリア・アンブレラに転生していた。 悪役令嬢といえば王子…

人は人生に一度きり、月降る夜に出会えるチャンスがある。その現象が起きる条件は、夜の海を崖から眺めること。遠く離れた月が、降ってくるらしい。 私は手ぶらで、月降る夜を見に来ていた。

クロノヒョウさんの自主企画【第42回「2000文字以内でお題に挑戦！」企画】 https://kakuyomu.jp/user_events/168173306523448468…

死を悟った者の最後を看取る病院。 そこで、彼女は死を間近に感じながら空を眺める。

自作のアバターが自分で考え、冒険し、成長してく様子を見守るゲーム『はじめてのおせかい』。 勤め先の新聞社の命令で、ゲーム内最高の絶景スポットを探し出し、その景色のすばらしさを、Ａ…

ときどき、日常から脱したくなる　息が詰まりそうになる そういうとき、あなたはどうしますか？ ４０字×４０行で書くショートショート２２作品目 １００作品まで頑張ります！

勉強も運動も友達関係もうまくいかない中学生の景。そんな彼の最近の楽しみは、夜の校庭で星を見ることだった。ある夜、星を眺める景の前に一つの流れ星が流れてー

猫の街と呼ばれる場所に引っ越してきた小学生のあかり。 転校して二週間経つが友だちができず、坂の上でマイナス言葉を叫ぶことで負の感情を吐き出していた。 隣にはいつも、太っちょな白猫…

数年前、僕は宇宙人と出会った。 それから毎年、宇宙人に会いに籠屋山に登る。 宇宙人と一緒に宇宙を眺めるために。 1月3日。その日の夜はしぶんぎ座の極大期。僕はまた山に登っていた。…

この話における語り手である雄二は元の世界では富豪の跡取り息子だった。 だが厳しい教育に対して何ら成果を出せず高校生になる頃には両親から見放されていた。 学校にも居場所はなく、安心…

自分から行動するより親友の面白い行動を眺めることが好きな高校生・笹木伊予(ささきいよ)は、その日の昼休みも親友の春風ひなた(はるかぜひなた)を観察して一人楽しんでいた。いつものよ…

「キリク、おまえを除名する」 ダンジョン「破滅の塔」を攻略した帰り道、勇者が突然言い出した。 「は？」 いきなりのことに驚くキリク。 だが、他のメンバーはただにやにや笑って驚くキ…

羊(よう)には美月(みづき)という好きな女の子が居た。 しかし、告白された経験が０の羊に対し、美月は入学以来告白されない日が無いというほどのおモテっぷり。 高嶺の花過ぎて告白なん…