概要
絶対に許さない。自分の手で破滅させてやる。
「キリク、おまえを除名する」
ダンジョン「破滅の塔」を攻略した帰り道、勇者が突然言い出した。
「は?」
いきなりのことに驚くキリク。
だが、他のメンバーはただにやにや笑って驚くキリクを眺めるばかり。キリクは除名がパーティの総意であることを遅まきながら悟っていた。
キリクはすべての装備を剥ぎ取られ、魔物の出る危険な街道筋に身体一つで投げ出される。離脱のための話し合いもなしの一方的で屈辱的な除名だった。
だが、キリクが何より許せなかったのはべつのことだ。勇者とその仲間たちは、キリクが肌身離さず持っていたペンダントをこれ見よがしに踏みにじっていったのだ。そのペンダントは魔王に殺された家族のかけがえのない形見の品だった。
キリクの真価を知らない勇者たちは、キリクが野垂れ死ぬことを確信していた。
だが
ダンジョン「破滅の塔」を攻略した帰り道、勇者が突然言い出した。
「は?」
いきなりのことに驚くキリク。
だが、他のメンバーはただにやにや笑って驚くキリクを眺めるばかり。キリクは除名がパーティの総意であることを遅まきながら悟っていた。
キリクはすべての装備を剥ぎ取られ、魔物の出る危険な街道筋に身体一つで投げ出される。離脱のための話し合いもなしの一方的で屈辱的な除名だった。
だが、キリクが何より許せなかったのはべつのことだ。勇者とその仲間たちは、キリクが肌身離さず持っていたペンダントをこれ見よがしに踏みにじっていったのだ。そのペンダントは魔王に殺された家族のかけがえのない形見の品だった。
キリクの真価を知らない勇者たちは、キリクが野垂れ死ぬことを確信していた。
だが
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