孤独にそっと寄り添ってくれるような物語でした。
誰もがふとした瞬間に感じる孤独や憂鬱さが自然に表現されていて、共感される方も多いのではないでしょうか。
主人公が学校をサボって見た、霧雨が降りしきる冬の海。主人公の心情と合致していて、思わずしんみりとしてしまいました。
私まで冬の海にやってきた気持ちに。
『スマホがあるから寂しい』という本文の言葉が胸に迫ります。
いつでも繋がることができるが故に感じる寂しさや孤独が痛いほど感じ取ることができます。
今いる場所が窮屈に感じるのなら、離れたっていいんです。
孤独との向き合い方を教えて貰えたような作品でした。