「消え」を含む小説

2015年、T洋水産は例年スポンサーを務めてきたR-1ぐらんぷりの協賛を降りた。 そのニュースをネットで見つけたT洋水産経理課社員である私は、違和感を覚えた。 先日、広報部が赤い…

――ふるさとの記憶は、僕が生まれる以前のものから。今でも克明に覚えている。 主星の末期。太陽が肥大化して母と僕の惑星上から生き物たちが消えた。見渡す限り一面に広がる赤茶けた大地…

金田一太郎(かねだいちたろう)が所属するミステリー研究部。今日は部室の引っ越し兼大掃除。 そこで発生したのは、備品のガラスコップの消失事件？　しかも無くなったのは先程まで部員が使…

人工知能技術の発達によってアンドロイドがそれなりに世間一般に対して浸透した時代のある日、仕事帰りにひょんなことからリサイクルショップに寄った日鞠久遠(ひまりくおん)は、その店の中…

あなたは一カ月後に何の痕跡も残さず消失します。 ある日世界中でとある奇病が流行した。消失病と名付けられたその病にかかると一ヶ月後に何の痕跡も残さず消失する。 幸か不幸か多くの人…

ダークファンタジー系MMORPG＜エルザリングオンライン＞の開発者の一人、宮野陽奈＜みやの・ひな＞は窮地に立たされていた。 「社命を賭けたゲームがバグだらけで炎上してる……なん…

　夫も息子も出かけている家で、冷蔵庫から消えていたモンブラン。 　息子はその頃、知らない女の人の家で、同じモンブランを食べていた。 （「小説家になろう」「エブリスタ」「NOV…

大人から見て、いい子供。 それを演じてきた私は、成長につれて息苦しくなった。 成績優秀な子。 それを周りが求めている。 じゃあ、成績が悪かったら？ 誰も私を必要としていない…

　のどかな湖畔の村にやってきた鉄兜の騎士『アヒル』は、村の猟師から娘が森に消えた事を聞き、単身で捜索に向かうが……？ 『アヒルの騎士』キーオレット・サフレスが、北方国家連合に属す…

　アイドル、最中あん子の不用意なひと言で、消えた緑のタヌキ。 　あん子には、緑のタヌキにまつわる、秘密があった。

ルーレット、リールキャパシティ、潜在値。すべてのオレカバトラーが苦慮する三大運要素。これらがすべてなくなったオレカ界へと、パンドラの導きで転移したプレイヤーたち。シリアス展開・鬱…

　２０１４年、東京下町江戸川区の弁当工場「祝一」に勤めていた根岸豪志は、長年悩まされた不眠症も快方に向かい順風満帆に思えたが、会社の上司にストーカーされ、毒入りジュースも飲まされ…

カクヨムWeb小説短編賞2021　応募作品 アキトが庭先で天体観望をしていると、突然、月と星が消え、代わりに暗黒の夜空に謎の浮遊大陸が浮いていた。 そして、アキトの他に誰もいな…

数千年後の荒んだ地球を生きる人類から消えた感情、それは善意。 優しさが消えた世界からたった一人、それに抗う男が いた。 殺し屋のダイゴはいつものように依頼を受け、ターゲットの殲…

夜空に消えていく煙の向こう側に、遠い街の光を見る。 「先輩は、なんでタバコを吸ってるんですか？」 真面目で優等生ないつかの自分も、憧れの人に同じ質問をした。 その時の答えを、…

その屋敷の主である少年は午前中しか起きられない。 主が起きている間、敷地内にいる人間は姿が消えてしまう。 消えた者達はお互いを半透明に見えて、声も聞こえるが、主には姿も声も聞こえ…

※この作品はバカです。 〇あらすじ〇 　世迷い様。 　土着信仰の流れをくむその神様は今もオカルト好きの若者の信仰により生き永らえていた。 　曰く『どうでもいいことで人生に絶望し…

ただただ思ったことを言葉にしてみました。ただ感覚的なものです。

織田信長は1582年3月に武田家を滅ぼすと、まるで自分の役目を終えたかのように、同年6月に本能寺で歴史上からその姿を消してしまいます。 何とも因縁めいた両者の関係に、歴史のロマン…