「#夫婦」を含む小説

　万年エキストラである中年男、芸名『ゴンベー』は、時代劇のテレビシリーズ『金太郎奉行』の脇役オーディションを受け、見事、最終審査まで残ることができた。 　通知を受け取りささやか…

出張殺人を職業とする今原岳は、殺しに向かった先で撃退代行を職業とする元妻の喜羅と出会う。 久々に出会ったふたりはひとつ屋根の下、殺し合いをはじめるのだが……。

天寿をまっとうしてこの世を去った老夫人は、気づくと見知らぬまっすぐな道を進んでいた。 道の上には様々な品物が落ちていて、それらを拾い上げるたびに、夫人は対応した人生の場面に立ち戻…

寒い冬の日、意識を得た僕は娘と鬼ごっこをする。娘が早口言葉を口にするたび現れる不可思議なものたち。それらと戯れ、娘と遊ぶ。それだけで十分なんだ。たとえ僕が――。 友人からもら…

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竜の統べる王国ドラゴニア。赤竜ギジテルに認められし王ラルクが君臨するその絶対的な王制社会で、少年ザムザは老夫婦を訪ねる。

この事件は俺、私立探偵の乾宗十郎の扱った事件の中でも、最も気の重い、嫌なものである。 ある日俺の事務所に、一人の青年が現れた。 　一年前に母親を亡くしているのだが、その彼女がいま…

一ヶ月前に亡くなった妻が残したレシピ。 男はようやく最後の料理である肉じゃがを作り終えたのだが、そのページには続きがあって……。

義母からの電話で駆け付けると、自失茫然となった義父の姿があった。 『まさか、儂の事まで……』と呟く義父。 幾度となく『娘を忘れる』義母を笑っていた義父も、『自分の事を忘れられる』…

「...ああああああああ！！なんで、なんで私はっ...そんな大事なことを...」 忘れちゃったかなぁ...！ ...都内に住む(元)OLの｜小枝樹 一愛(さえのき はな)は、…

婚約者がうつ病になった”私”と、そのうつ病になった”彼”の日常。 中二病全開の痛い”私”と”彼”のなんてことない日々を”私”目線で語っていきます。

　柘植秀一は、そろそろ中年に入ろうかという男性。 　若手研究者として将来を嘱望される彼はそれなりに充実していた。 　しかし、彼は10年前に亡くなった妻である葵の事を未だに吹っ切…

夫婦の詩です。

３ヵ月前の夕方のこと、突然自宅に現れたその男性に、私は一目惚れをしてしまった、不甲斐なくもいちころで。

　ヤンデレなイケメンが妻と共に相続した土地と遺産でスローライフを満喫している短編集、食事編です。 　――この小説はあくまでフィクションであり、犯罪行為を支持・助長・幇助する意図…

8歳まで住んでいた故郷の北九州市「門司」。 40年以上経っても変わらない街並み。 父と行った記憶がある居酒屋を見つけ入ると、そこには未だ喧嘩をしながら働く老夫婦店主がいた。 あの…