「#童話」を含む小説

蛙は蛙にしては長い十年の時を生きた。 共に生まれた同胞達はとうに土に帰ってなお、自分が生きている理由はわからない。 考えに考えた末、十年目に初めて蛙は冬を知る。 心底冷たい風が、…

魔法が使えなかった村がある日、魔法の木の力で魔法を使えるようになりました。 けれど同時にその魔法の木は呪われた木でもあったのです。

「あなたは、妻として、病めるときも健やかなるときも、喜びのときも、悲しみのときも富めるときも、貧しきときも、夫を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くし、時…

ある朝、うさぎさんは音楽家のくまくんと出くわしました。 ＊ちくま800字文学賞に出してダメだったやつです。

うとうとしてたら、こんな夢を見ちゃったの。 ーーーーーーーー モデルはいるんだ。 姪と、妹の飼い猫。 名前は違うけど。

遠い昔。ハンデのある子もない子も一緒に遊んでいました。時にはからかわれたり意地悪されたりして、泣いたりしたこともあったでしょうが、現在のような陰惨ないじめはなかったように思います…

これは誰かが体験したかもしれない、取るに足らない物語。

一作凡そ4,000字程度の短編集です。ホラー・サスペンス・胸糞要素強め。ご注意願います。 この作品は小説家になろう様にも投稿しています。

ここはグリム童話のキャラクター達が暮らす国、グリムキングダム。ある日、赤ずきんのもとに眠り姫が訪れます。眠り姫は、グリム童話をさらに盛り上げるためツイッターをすると言い出しました。

母は平気でウソを言う子供が大嫌いな人でした。だから私は割合に正直な子供で過ごしました。　でも大人になって「方便というウソ」の使い道を知り、いやぁ便利で子供を騙すにはいいものだと分…

短編を得意とする賽子ちい華（作者）の作品の中から、エンタメよりも文学的要素の強い作品をまとめています。 暗喩を含んだ表現や、テーマ性のある物語をお楽しみください。

　4月23日は「子ども読書の日」だということです。そこで、私が小学生だったころ「銀河鉄道の夜」と出会った思い出を中心に、ほかの賢治作品との出会いや、「銀河鉄道の夜」の冒頭部分から…

“理術”と呼ばれる精霊と通わせ、自然を操り、あるいは思いを形に創造する魔法に似た術が存在する。そしてその理術を善良の心で極めた者は天使へと転生し、未練や悪意を持ったまま死んだ魂は…

かずお君が保育園から帰って来ると、親友Ｎｏ。１のひいおばあちゃんはすぐに愉快で強力な遊び相手Ｎｏ。１になる。何歳になってもお洒落に余念がない。きょうも綺麗にお化粧は出来ましたか？

お母さんの大切な可愛いあこちゃんと、お別れしなければならないその日でした。あこちゃんに不思議なことが起こりました。とても信じられないことで皆はびっくりしてしまいました。でもそれは…

新入社員のメグミを、コミュニケーションの心算で居酒屋に誘った。 そこで、メグミから、思わぬ告白を受ける。 前世からタクミの事を愛していたと。 それを聞いたタクミの妻リカは、面白が…

　客の来ない探偵社『バラウル』。 　この探偵社の探偵であるエドワードはかの有名なヴァンパイア狩りの末裔だった。 　先祖代々ヴァンパイア狩りを生業としてきた彼だが、彼は先祖とは異な…

　 お母さんの様子、なんかおかしいよ。認知症！？ 明るくおしゃれで、背筋をピンと伸ばしてシャキシャキ歩く・・そんなお母さんの姿からはとても考えられないことでした。びっくりしたけど…

寒い日だった。夜になって雪が降り始めた時、彼女はふと、「こんな夜はマッチ売りの少女でも拾いそう」だと思った。 そしてそれは現実になる。 現代を生きる魔女と物語の登場人物の出会い。…