概要
子どもではないのだとしたら、そなたは一体何者なのだ……?
高貴な生まれのアリスクスは、齢十九にして貴族の子息が修めるべき座学を全て自分のものとしてしまった。成人まではあと一年。母親譲りの紅顔を持つ彼は、その日々を令嬢たちとの火遊びで潰していた。
だがある日、寝所でのデート中、いつもと違うBGMを奏でるリュートの音色と出会う。少年とも少女ともつかぬハスキーボイスに惹かれ、思わず御簾を払う。
そこにいたのは、身長百三十ばかりの、焼き菓子色の短い巻き毛と新緑色の大きな目をした子どもに見えた。
私には望んで手に入らぬ物など、ないと思い込んでいた。子どもが好きな訳ではない。そなたがそなただからこそ、こんなにも胸が騒ぐのだ――。
* * *
「たぁしかに!」
彼が大声を出すところなど誰も聞いた事がなく、みな驚きに身がすくむ。
だがある日、寝所でのデート中、いつもと違うBGMを奏でるリュートの音色と出会う。少年とも少女ともつかぬハスキーボイスに惹かれ、思わず御簾を払う。
そこにいたのは、身長百三十ばかりの、焼き菓子色の短い巻き毛と新緑色の大きな目をした子どもに見えた。
私には望んで手に入らぬ物など、ないと思い込んでいた。子どもが好きな訳ではない。そなたがそなただからこそ、こんなにも胸が騒ぐのだ――。
* * *
「たぁしかに!」
彼が大声を出すところなど誰も聞いた事がなく、みな驚きに身がすくむ。
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