第15話 おじさんと佐藤

クリスマスが終わったら冬休み。

大塚は家でも部室でもする事がないから同じクラスの女子のリコーダーを舐め尽くしていた。

「俺がいるのに油断する方が悪い…」んぺろんぺろんぺろ。

同じく学校の用務員のおじさんと目が合った。おじさんの手にはリコーダー。

席は…「ッッ!おじさん!そのリコーダーは!!」

なんと学校一のアイドルユニット、キキ♡ミミ様のキキ様のリコーダーだった。

キキ様の猫耳ヘアバンドまでつけている。


おじさんに1000円を握らせリコーダーを奪取した。

舐め尽くしたら部室へ向かう。

背後の気配に振り返ると学校一可愛いと噂の男の娘、佐藤が立っていた。


「こんなところで何してるんるん?」クッ…可愛い…

「部活だ。佐藤こそ何してるんだよ」

「ボク暇だから、ムッツリ見に来たの」ムッツリが知られている!?

急いで全員に召集をかける。

堤は上スーツ、下スウェット。土屋は両手に餅を持っている。

あおいは寝ぐせがついたままだ。スカートじゃないのが残念。


皆で佐藤を囲んだ。

「なんでムッツリの事知ってるんだ?」

秘密裏ひみつりなのにおかしいでござる!」


「ボクは何でも知ってるよ!あおいちゃんはC寄りのDカップだし、大塚は帰りにあれを買うし」ドキリ。これは恋かしら。

あおいは佐藤の胸ぐらを掴んだが、可愛さに負けた。

「女子には手上げれない…」

堤は「これからどうする気だ?」と聞いた。

「ボクを入部させてくれたら何でも教えてあげるんっ」

「では入部試験だ!サガミ派かオカモト派か答えよ!!」


「…?」正解だ。これの意味がわかれば入部させない。


後に佐藤はただの”つけない派”だと判明する。

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