第7話 あれとそれ
「わ、我は女人に弱い!その
土屋はあおいをあれから少し離した。
仕切り直し、あれは咳払いをひとつし「貴様ら、あと六年童貞を守ると、この上ない幸せが訪れようぞ」とドヤ顔で言い放つ。
「六年童貞…だと?そんなこと守れるわけないだろ!」
「そうだ!チャンスがあれば飛び込む!それが漢でごんす!」二人であれに掴みかかり、スイッチを切りゴミ袋に入れた。
「この上なき不幸がおと…」
ゴミ袋の口を堅く縛り、帰りにコンビニのゴミ箱に捨てる。
もしかしたら明日にでもチャンスがくるかもしれないのにそれを捨て、六年間も大切に守れと言うのか。
あの使用済み熊さんのあれめ…。そうだ。使用済みと考えると持って帰ればよかったかもしれない。
どんな女人が使ったのか想像するだけでニヤけてしまう。
思い立ち、今日は特別に大塚もあれを使った。
あれは誕生日に少ない友人が金を集めて買ってくれた、赤と白で丸くて長いあれだ。
3パターン楽しんだがこれはどこに捨てればいいのだろう。
道に捨てられていたあれの気持ちを思うと、捨てるに捨てられず、それを洗った。
「あと二回は楽しめるな…」
そのうちにそれも、あれのように神になるのだろうか。
「この上なき幸せか不幸が…」
所詮あれの戯言だ。あれの事は忘れて、それを握りしめて眠りについた。
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