第9話 キノコ

部室の小窓をたまに開けるが、吹き込む風にあおいのパンティーが見えるのがたまらない。その姿はまるでマリリンモンローだ。

おかげで部室の空気はずっとクリーン。これぞムッツリだよね。


土屋が走り、興奮気味に何かを持ってきた。動けるデブって素晴らしい。

それは見るからに怪しいキノコで「これ!!興奮する伝説のキノコでやんす!!」


キノコは赤と黒で明らかにヤバイ色だ。

「これを部長とあおいに食べてもらうでやんす!」半分に裂いたキノコを差し出す。

遅れてきたあおいにも差し出す。

「これは綺麗になるし目も良くなるキノコでごんす!」土屋は大塚にウインクをした。この世で一番汚いウインクだ。


せーので食べると二人で「まっず…」と言い、30分もしないうちに二人は眠りについた。これを待っていたのだ。土屋が持ってきたキノコは眠りキノコだった。


土屋はあおいのパンティーを覗いたり、匂いを嗅いだり乳を揉んだりした。

大塚にはパンツを脱がし逆に履かせた。


満足して土屋は寝たふりをした。大塚が目が覚め、あおいも次第に起きる。

「あれ?お前も食ったのか?」あおいが聞くと土屋は目を覚ます、という演技をした。

「余ったのを食べたでやんす。失敗したでござる…帰るでごわす…」と頭を抱え、言い訳をした。


大塚は帰りつきパンツが反対になって、お尻の方にちょっとシミを作っているのを見つけ「あのデブ絶対許さねえ…」とコブシを握りしめた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る