第21話 恋の行方は
「あおいは渡さないでごんすぅ!」土屋が叫んだ。
「ボク、香っちがいいんだけど」人気者でずるい。選べる立場なのがもうずるい。
「自分の好みに仕上げたら完璧でドキドキするんるん☆」くるりと一回転した。ふわりとパンティーが見えたがこれは男のパンティーだ。息子よ落ち着け。
「むむむ、佐藤と香殿の恋でごわすか…」
「香ちゃんは奥手だし佐藤は遊び人だし…」佐藤は頬を膨らませている。うん可愛い。
「ボクだって好きな人ができたら一筋だもん」
「キキ♡ミミ様を食べたって噂は本当でごんすか?」
「キキの方だけね。慣れてて楽しくなかったぁ」悪びれもない。香は恐らくキッスもまだだろう。
この可愛いタスマニアデビルのような肉食獣に香は食べられてしまうのか。
その恋心、邪魔したい。
上手くいってほしくない。
大塚の今夜のおかずは決まった。佐藤と香の百合展開だ。
土屋も同じことを考えていた。
学校に戻り、初心を忘れないためにポールを昇り降りした。
激しい刺激ではなくじれったい。まるで淡い恋心。
「今、佐藤はこんな気持ちなんでごわすか…」
「ある意味ムッツリかもしれんな…」
気が済んだ二人は夕日を背に帰っていった。
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